本日、長距離移動のお供として連れていったこちらの本、一日で読破してしまいました…
久しぶりの伊坂幸太郎さんの著書、正直、最初は文体に拒否反応が出て一ページ読み進むのに相当時間が掛かってしまったのですが、やはりこの方はタダ者ではありませんでした。直ぐにサラサラと読み進ませてくれ、気付けば最後の一文を呆然と見つめている自分がおりました。
同時に頭の中に繰り返し響いている言葉もありました。
前日にふと観始めたアフガニスタンに渡った医師のドキュメンタリーで流れた言葉。
『奴ら(米軍)は私達を殺すために空を飛び、私達は生きるために土を掘る。』
現地の凄惨さを目の当たりにしたその医師は彼等に必要なのはその場しのぎでしかない医療ではなく豊かな水と緑だと判断し医師を辞め用水路建設を買って出る。10数年掛けて荒れ果てた土地は豊かな穀倉地帯となり、住民達は彼が建てたモスクで感謝の祈りを捧げているという。
今朝は再び北朝鮮のミサイルが発射されました。
どうしてこの二日の間に神様は生と死が隣り合わせの題材を立て続けに突き付けるのか…
そういえば今月の振付も皆さんにネタバラシはしていませんが、若干キナ臭い内容を孕んでいます。
『考えろ!』ということなのでしょう。
もう夢見がちに『世界から戦争がなくなりますように。無意味な争いが消えますように。』なんてお祈りしている場合ではありません。
だからと言って声高に反戦を唱えるだけでいいのか?それも否、だと思います。
自分に出来ることは世界平和から見たらハナクソみたいなことしか出来ないでしょう。でも、そのハナクソが大量のハナクソになったら(ごめんなさい、ハナクソ連呼で…)、何かが変わるかもしれません。
そう信じて生きていくことしか僕には出来ません。
『まさかこの本を読んで世界平和のことまで考えてくれるとは少々大袈裟じゃないですか?』と伊坂さんも失笑されるかもしれませんが、貴方の他の著書でもいつも感じていることなんです。貴方は真っ直ぐな愛の人だと。