さて、昨日はオフィシャルなご案内に終止しましたので、今日は少し内省的なと申しましょうか、静かに身体と向き合う感じの内容にしたいと思います。
今月の振り付けが自分で自分を動かすテイストや操られる感じのニュアンスが多いこともあり、それをどんな感覚で動いてみたら心地好いかを初心に戻って考えてみました。
今日のレッスンで皆に触れあいながら動いてもらっているのを観察しているとあることに気付きます。他者を動かす命題を与えるとどうしても作業になってしまい、相手が綺麗に動けるように配慮している人は少ないのです。
デュエット作品などを舞台で数多く経験したり、実生活でコンタクト系の格闘技などに親しんでいないとなかなかどうしたら良いか困ってしまうのでしょうね。
でも、『自分がどう動かされたら気持ち良いか考えて!』と一声掛けると何かしらの変化が生まれるのは見てとれ、些細ではあるけれど着実に自分も他人も愛する習慣が根付いているのを感じます。
また、これもよくレッスン中に言う言葉ですが、『身体や空間のサイズ感を自在に変えてみて』が今月はクローズアップされています。等身大の自分をヨッコラショと動かすのは本当に重労働ですが、筋肉をしっかり使いコンパクトにまとめた身体を操作するのは簡単です。柔らかくしなやかに動きたい時に末端だけをヒラヒラとさせても柔らかくは見えないので、関節を引き延ばし身体全体をクラゲのような構造体に変化させてまんべんなく丁寧にくねらせると軟体動物のように見えてきます。
こういうことも全て頑張って動いている自分を外から観察しているもう一人の客観的な自分の意識が必要になります。
独りぼっちで踊っている時も、相手がいて踊っている時も、常に他者を感じて他者を動かして自分も動かされているように踊ろうと常々言っていますが、それをまざまざと実感出来る良い月間です。ここに共感しふくよかな躍り方が出来る人が少しでも増えてくれたら嬉しいですね。
あ、そうそう、昨晩編集した『優しい歌声セレクション』をストレッチの時に流しておきましたが、いつにも増して穏やかな空気に包まれていました。
やはり、音楽の力って素晴らしいですね。
いつかChet Bakerの枯れた優しい歌声のように踊れたらいいなと願う春の宵。
皆さんは素敵なGWをお過ごしですか…