色んな先生方がよくおっしゃる、そして僕も頻繁に口にする『鏡を見て!』という言葉について今日は考えてみたいと思います。
言葉通り受けとると鏡を見て自分を見なさい、という意味になりますが、果たして皆さんは鏡に映ったご自分を見てどう感じていますか?
結論から申し上げると、先生方ががそう声を掛けるのは、『鏡に映った自分を見て、先生や他の上手な人とどこがどう違うのかまずは気付き、どうやったらその違いを直せるのか考え、鏡を再度見ながら試行錯誤して、始めに見た時よりも確実に自分が素敵に変わっていけているか確認してね!』という意味合いなのです。
ところが、現実はなかなかそうはなりません。
確かに目も開いているし鏡も見ているようにこちらからは見えるのですが、実際は必ずしも上記の作業をしている方ばかりではありません。寧ろ、圧倒的にそうではないパターンの方が多いのが現実です。
・鏡の中の自分ではなく他人ばかりを見ていて自分には気付かない
・自分を見る目にフィルターが掛かっているので自分は上手に出来ているように見えている
・出来ていない自分への自己愛が強すぎて、そんなダメな自分が可愛いと感じる
挙げ出したらキリがありませんが、一言で言えば色んな形の『自分に酔っている』が故の現象なのです。
念のために付け加えておくと、あくまでも今回は『鏡を見ている』ことが前提となっているので、『鏡なんて恥ずかしくて見られないわ』とか『鏡を見たら酷い自分にガッカリするから見ないようにしてるの』という方は対象外となりますのでご了承下さい。
さて、本題に戻しますが、どうしたら先生方のおっしゃるように鏡を見て出来ていない自分に気付き直す作業のためにまた鏡を利用することが出来るのでしょうか?
それは一言で言いきれます。
『恥をかけ!』
それだけです。
相当恥ずかしい格好になっているわけですよ。それを見てまずはショックを受け、がっかりして、悔しいと思い、さて、どうしたらカッコ良くなれるんだろう?という思考回路を持つ、これに尽きます。
しかし、この思考回路に至るのもなかなか茨の道だったりもするのです。
頑張ってることが評価される、近所のチラリとダンスの上手なおねえさんが目標、所詮お稽古事だからそこまで追究したくない…
そういう方はもうほんとそのまま幸せに生きていてください。
そうではなく、例え無理だと分かっていても世界的に評価されている圧倒的な美しさを目標とした時にこの『恥をかけ!』という言葉は響いてくるのです。
人には色んな楽しみかたがあります。それを否定はしません。ただ、もし僕の言葉に大きく頷いたそこのアナタはひっそりとご自分でこのやり方を試してみてくださいね。