2018年も残すところあと二日、となりました。
今年は戌年だったのだなぁと年末になって気付く有り様(笑)
そういえば『戌』という字を書くけど、戌年ってどんななの?とふと疑問に思って調べてみました。
すると、『戌』はもともと『滅』と表記され草木などが枯れる様を表していたけれど当て字として『戌』が使われるようになったのだとか。
そして、『戌』はお産が軽いので安産祈願は戌の日を吉日として祈念される云々を知り、道理で多産の一年になったのか…と妙に納得。
ちなみに来年の干支『亥』はもともと『閡({門<亥})』と書かれ、草木の生命力が種の中に閉じ込められている状態を表しているのだそうです。
猪突猛進、というぐらいですから亥年はグイグイゴウゴウ更に邁進なんだろうなぁと思っていたのに、何故か年末になって古き良きスタイルの振付家に心を奪われることが続き、ゴウゴウ邁進も良いけどキチンと基礎を大切に積み上げる美学を世に問いたいと思い始め、やたら量産することよりも一つ一つの作品に真摯に向かい合いたいと思うに至りました。
そんなキッカケとなった二人の振付家をご紹介します。
まずはMark Meismer氏。
Instagramで彼が発信してくる動画はどれも新体操上がりの身体能力抜群な超絶技巧のダンサー達ばかり。
御本人はおなかがポッチャリした人の好いおじちゃま。しかし、指導は熱血型。ダンサーの至近距離で発破をかける姿は最初こそ笑ってしまいましたが何度も観ているとその的確なタイミングと愛情深い在り方に次第に感動するようになってきました。
この動画を観て、彼が決してグニャグニャグルグルグルグルな人間離れしたダンサーだけを育てている訳ではないと気付きました。
冒頭の彼女は勿論素晴らしいのですが、2本目のブラックの彼は柔軟性やプロポーションこそ1本目の彼女には劣りますが、彼の本来の持ち味である力強く情熱的な表現力は同じ振付ながら存分に発揮されています。Mark氏はそれらを正しく尊重しているのです。
Markさんとは完璧に対照的ではありますが、Al Blackstone氏という御方もご紹介してみましょう。
YouTubeの関連動画として流れてきたこちらの映像を観てすっかりファンになりました。
彼の他の作品も徹底的に観てみましたが、どれもTheater Jazzを丁寧に踏襲し、色っぽくどこかコミカルで人間愛に溢れた作品ばかり。
SYTYCDというオーディション番組でも幾つも小作品を提供していて、流行りの暴力的かつ機械的なムーブメントや疎外感とは一線を画したオールドスタイルな観ていてホッとする作風を貫いています。中でもこちらの天才少年ダンサーJT ChurchをフィーチャーしたMr.Bojanglesは秀逸です。
僕としては珍しくどちらもアメリカの振り付け師に今回は惹かれています。『アメリカ人という人種はどいつもこいつも雑で大味で派手で力任せで大嫌いだ』という先入観を頑固に持ち続けてきましたが、それを実に軽く打ち砕いてくれたお二人に感謝です。
まだ見ぬ可能性を秘めた種の年である2019年、先入観も捨て去りパーソナルトレーニングでどんどん変わっていく身体を愛でつつ、Olmpic Yearの2020年に何らかの形で花開く結果を出せるように猪突猛進はひとまず置いておいて丹精に丁寧に在りたい、そんな抱負を抱くに至りました。
今年よりも更に手厳しいことを散々口にするかと思いますが、それもこれもダンスをこよなく愛する皆さんが表面的にチャラチャラ踊って満足を得るのではなく例え綺麗に踊れなくても言われたことに真摯に向かい合って下さったら必ず良い結果が出るように導きたいという僕の心の底からの願い故のことなので、どうぞご容赦ください。
2018年は本当に沢山の皆様に支えられて充実極まりない一年となりました。有り難う御座いました。
2019年はその恩返しの一年とさせて頂きたいと思います。