のんびりと移動する時間がある金曜日は割と筆が進む。調子に乗って余計な事も書いてしまいがちなのが困った事ではあるけど、書いたそばから読み直せば要らんことは割愛出来るから一行書いては添削、を繰り返しながら書いている。それでもスピードはだいぶ速いようだ。
昨晩、ある動画を観た。カメラのことについてオジサン(と言っても、僕よりだいぶ若い)が滔々と言いたいことを言っている動画なのだが、性差による撮り方の違いや出来上がった写真の特性を見事に分析されていてウーンと唸ってしまった。
男性はメカ好きのあまり如何にカメラの機能を最大限に発揮させるかに思考が囚われてしまい勉強して頑張れば誰が撮ってもそうなる絵しか撮れない人が多く、対して女性はカメラの性能は二の次で魅力的な構図やカワイイ物を撮るかということに長けている人が多い。
ステキな写真を撮りたい!というゴールが山頂にあるとしたら、男女は全く反対の登山道から登山を始める。その例えにも深く共感した。
じゃあ、ジェンダーフリーの自分は果たしてどうなのか?
ええ、見事に中途半端です。徹底的に機能を使いこなそうとしてはニッチもサッチもいかなくなり諦めて、感性という魔法の言葉で撮ろうとするも敢えなく失敗。機械オタクにもなれないし、カワイイ物も撮れやしません。
ダンスに長年携わっていてこれほどの劣等感を感じたことはありません。身体能力もそれほど高くないのに、何故かイイトコ取り出来る才能には恵まれたので、ちょいちょいとそれっぽい形やムードにしてしまえるダンスと違って、写真は赤裸々にセンスが露呈されてしまいます。
嗚呼、そんな分析をしていたら、肝心のダンスでさえ自信が無くなってきました。「ダンスは運動ではないですから」というトレーナーの衝撃的な一言を頂いてから、脇目も振らず「運動機能の向上とバランスのよいボディ」を得るためにトレーニングを続けてきて、ふと立ち止まって考えてみると「綺麗によく動いて身体の歪みもないけれど、なんかクソ面白くない」ダンスになってしまっていて、一体これはどうしたもんだか…とこの一ヶ月ほど撮った自分の動画を観ては途方に暮れています。
まさになんちゃってオジサンカメラマンが陥る最先端技術を駆使して撮った写真が何の面白味もないシンドローム、あろうことかそれと全く同じ状況にある自分自身のダンス。
こんなんだったら今すぐダンスもカメラも辞めた方がいいのかもしれません。
でもねぇ、人間てそう簡単に諦められないんですよね。くっだらねぇ!と思っていてもバッサリ辞められる人の方が少ない。自分も多分に漏れずそうです。
辞められないからもう少し足掻きます。
それにしても、なんかこうパアアッと様変わり出来ないもんですかねぇ。いっそのこと脳みそ取り出して一度ホルマリン漬けにしたら劇的に変わるのかなぁとかくだらないことを考えています。