僕は基本的に仕事場では他人を褒めることに全精力を費やしています。
この場では結構ボロクソ言ったりしてるのに、どうして公の場ではそんなに博愛主義なの?と不思議に思う方もいらっしゃるかと思いますが、理由は簡単です。
面倒くさいから。
叱られて伸びるのはせいぜい10代まで、でしょう。それ以降は「大人」のメンツとプライドが邪魔をして叱られて健やかに伸びる人は激減するのが世の常です。
また「習い事」などという密な関係が生まれ易いジャンルに於いては、叱られることで安易な依存を生み出しやすく「私、叱られないと感じないカラダになっちゃったの…」という本当に気持ち悪い人達をこれまでにもゴマンと見てきております。
なんでそんなに馬鹿なんでしょう…
そんなものからは文化なぞ育つはずもないことにどうして気付かないのでしょう。まぁ、文化なんてどうでもいいんでしょうね、自分の快楽さえ満たされれば。
そんな理由もあって「仕事」と割り切っている場では褒めちぎることにしています。よっぽど自分が出来ていない自覚が無い限り、褒められたら誰だって嬉しいでしょうし、ケチョンケチョンに貶されるのよりはヤル気も湧くというもの。
でも最近は褒めても「いや、それは先生は本心で言ってないのは歴然とわかりますから騙されませんよ!だって私、全然出来てませんもん!クッソー!自分の力で何とかしてやる!」という猛者がだいぶ増えてきてくださり、頼んでもいないのに勝手に頑張ってくださるのでレッスンがとても健全な場になっていること、心より感謝申し上げます。
そうなんです、叱られたから注意をされたから頑張る!という図式はもう懲り懲りなんです。「こうなりたい!」という明確なビジョンをお持ちの方は放っておいても勝手に頑張れるのです。んで、たまに「ああっ!そうだったのか!」と気付ける何らかのキッカケを与えられればタケノコの勢いでグンと成長出来てしまうものなのです。
お心付けをお断りし、過剰な営業スマイルでヘコヘコすることもなく、憎まれ口ばかり叩いている僕ではありますが、そんな人間でもふとした瞬間にとても濃厚で意義深いやり取りを交わせる方々がどんどん増えているこの状況に感謝しかありません。
折しも、コロナウィルスのお陰で誰もが疑心暗鬼な状況。何しろ誰も経験したことのないパンデミックですから、何を信じたらいいのか不安になるのは当然のこと。そこで今更「中国人は日本に来るな!」なんて短絡的もいいとこなセリフを平気で吐いてる無知で浅はかな人間に成り下がるぐらいなら死んだほうがマシ。
もう大流行してしまったものは仕方がない。これからはいかに自分の身を守るか、周囲に撒き散らさない努力をするか、それを考えることが先決だと思います。僕がお手伝い出来ることと言えば、「正しく身体を動かし整えて免疫力を上げる」こと。
勿論ここで言う「免疫力」とは肉体面だけではありません。「ココロ」の免疫力も当然含まれています。叱りつけてマインドコントロールなんてしたら「ココロ」はちょっとした刺激で脆く崩れ去ってしまい免疫力も急降下することでしょう。
褒められて自信がついていつも笑顔でいられたら病気の方が逃げてくってもんです。