ついに観てきました。生ギエム。ボレロは、、、悪いけど趣味ではないんです。やっぱ、もともと男性の為に作られた作品だから女性が踊るとパワー不足、というか別にギエムでなくてもいいんじゃない?と思いながら観てました。作品の構成としてはとても面白いし、「良く出来てるなー」と感心するのです。あのストイックな美術・抑制された無駄のない動き・そして音楽が良すぎます。昨日使ってたオケはあまり好きではないのですが、あれがうまいとこが演奏するとほんと気絶します。まさに「エクスタシーへと導かれる音楽」ですね。
昨日のプログラムで唯一楽しみだったのはキリアンの作品。幕ありの照明徐々に消えて行く中、モーツァルトの21番が流れ始め、もうそれだけでどっぷり浸ります。そして暗闇に佇む二人。思わず身を乗り出しました。淡々と超絶技巧をこなし、スッと止まる。妙な形のリフトでさえ美しい。そして絶対に人間味を損なわない振付。
涙が止まりませんでした。相手役の男性ダンサーもとても美しく、しっかりとギエムを支えていて、なおかつ二人が同じ重みを持っていました。この短い作品に¥14000払ったとしても満足、なぐらい素晴らしい作品でした。
ボレロの後、10回以上カーテンコールが続き最後には満場一致のスタンディングオベイションの中、キリアンの作品を思い出し噛みしめていました。