今月の振り付けで使用している音はこれ。
敬愛するGlenn Gould氏のピアノで、バッハの「イタリアン・コンチェルト」の第三楽章Prestoです。
とにかく終止とんでもない速さで全く指が緩むことなく一気に弾いています。ロボットが弾いているかのようですが、独特の鼻歌が時々聴こえるので「ああ、やっぱり人間が弾いてるんだ」と気付くのです。
この曲は昔から手をつけてみたかったのですが、時期尚早にて見送り続けていた憧れの一曲でもあります。長調から短調へ、短調から長調へとめまぐるしく転調し、ころころと真珠が転がるように速いパッセージが繰り返され旋律がどんどん上塗りされていく様は否応無しにアドレナリンを分泌させます。
僕は今回この曲を幾つかのパートに分け、それぞれに名前をつけて進めることにしました。
まずは「頑張るマンパート」。膝をしっかりと挙げて活発に行進しているような振り。
そして「上へ下への大騒ぎパート」。よく使う螺旋系モチーフとターン、そして速い脚捌きで空間に大きな一筆書きの絵を描いていく振り付けです。
今現在振りが浮かんでいる最後のパートは「貴婦人達の阿鼻叫喚な午後のティータイム」。「今日はお招きありがとうございます、おほほほほ」「ええ、お日柄も良くて、絶好のティーパーティ日和ではございませんこと、おっほほほほほほ」「きゃー、テーブルの下に野ネズミが!」「いやーっ!誰か〜〜〜〜誰か〜〜〜〜〜!庭師はどこへ行ったの〜〜〜〜〜!」「奥様落ちついてくだせぇ!」「もうっ、アダムったらいつもわたくしのそばにいなさいとあれほど言っておりますのに・・・・・」「申し訳ございません、奥様。これからはずっと奥様のおそばに」「きゃーーーーー!野ネズミがわたくしのスカートの中にぃいいいい!」「ちょっと失礼しますぜ、ご婦人」「いやっ!何をなさるの?うら若き乙女のスカートの中に潜り込もうだなんて、なんて破廉恥な!ばしっ!」「いえ、あの、おいらは野ネズミを、、、」「野ネズミのせいにしてわたくしを手篭めにしようったってそうはいきませんからね!どかっ!」「あ〜〜〜〜れ〜〜〜〜〜どうかお許しを〜〜〜〜」「あっ!アダムが逃げたわ!みなさん、追うのよ〜〜〜〜〜〜」「どどどどどどどどどどどどどど」
みたいな。
ええ、いつもの妄想です。妄想90%、現実5%、あとの5%は意識朦朧と生きております。
そんな感じで今日は第一日目でしたが、皆さん堤防が決壊したかのような汗でございました。楽しく踊って頂いたようでほっとしました。まだチャレンジなさってない方、是非是非いらしてください。絶対痩せます。絶対所作が綺麗になります。絶対に妄想が上手になります。