【礼二郎のつぶやき】

Roots vol.2 告知

遅れ馳せながら告知です。

一昨年末に初めてこの『Roots』という企画公演に携わり、初回にも関わらず10分越えの大作を創ってしまい二度と声を掛けて貰えないかと思っておりましたが、有り難いことにまた作品創作の依頼を頂きました。

前回で懲りた筈なのに、またしても12分の作品を創っております。しかもDuo作品として。

もう1つ大人数での5分作品も同時進行しておりまして、こちらも金子にしてはかなり激しめの内容となっております。

まさに、やりたい放題。

しかし、『ダンスのスキルアップや深く追究したい人のための企画』であることを踏まえてエントリーしてくださった皆様なのでしっかりと僕の理不尽なイチャモンに応えて下さっています。

どうぞ皆様、お誘いあわせの上、彼らの勇姿を観にいらしてください。

チケットは僕から出演者経由で手配させて頂くことが可能です。レッスンに参加される等、僕と直接やり取りが可能な皆様、どうぞ遠慮なくお声掛けくださいませ。



《公演情報》

Studio Dance √isions presents
◆Roots vol.2◆

【日程】
3/16(土) 15:00 / 19:30
3/17(日) 11:00 / 14:00 / 17:30
※開場は開演の30分前

【チケット】
前売り: ¥3000   ※学生割引¥2700
当日:    ¥3300

【会場】
ラゾーナ川崎プラザソル
http://www.plazasol.jp/

【振付師】※五十音順
赤尾仁紀
金子礼二郎
Cen(「彩」danceentertainment)
武田麻有子
巽徳子(Dance Company MKMDC)
遠山結子
松本多映子
森澤碧音(Dance Company MKMDC)

【出演者】
秋田恵子
市根井裕美
宇戸田千晴
榮本まこ
大畑愛
尾関晃輔
勝然文香
香取莉紗子
金杉優子
久保澄恵 (Dance Company MKMDC)
小林桃子
佐藤奈緒
清水奈月
JURI
須惠奈菜美
大丸美鈴
田中桃子
利根川夏綺
中島敦美
中山菜 (東京舞座)
橋本麻衣
原周石 (Dance Company MKMDC)
潘嘉敏
吹野 真之輔
福田小夏
藤原亜美
麓えり
松居摩耶 (Dance Company MKMDC)
宮地佑奈
meica
山田佳奈 (Lilarge)
和氣能成

【STAFF】
舞台監督: 笹浦暢大(うなぎ計画)
照明: 影山雄一(Creative Art Think)
音響: 井上林童
記録映像: 佐藤直樹(株式会社アルデ)
記録写真: 和知明(株式会社BrightEN photo)
宣伝美術: 川上雄也

【企画/制作】
Studio Dance √isions

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Studio Dance √isions
杉並区阿佐ヶ谷南1-7-4 B1F
...丸ノ内線南阿佐ヶ谷駅より徒歩6分、JR中央総武線阿佐ヶ谷駅より徒歩14分

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# by reijiro_kaneko | 2019-02-15 15:16

居合の美学

『突然なんの前触れもなく人を刺せたら凄いですよね』

昨日はそんな恐ろしい一言でトレーニングが終わりました。

ええ、皆さん、ご心配なさらずに。あくまでも居合のお話ですから。

ええと、フォローになってませんかね…

静かに座っていた紳士が瞬時に立ち上がり刀を抜きスッと斬る、というアレです。

いやいやいや、待ってください、通報しないでください。僕はあくまでもトレーニングの話をしたいだけなのです。

ぐちゃぐちゃ言ってないで早く本編に入れ!とそろそろ怒られそうなので前置きはこの辺で。

昨日は過去10回未満(領収書の整理をしていてまだ10回に足りていないことを先日発見)のパーソナルトレーニングの中では初めてと言っていいほど褒め殺しの日でした。

なにをやっても『いいですねぇ、とても進歩していますねぇ』と褒められ続け、少々気味が悪くなりながら迎えた不得意なチンニング(懸垂で顎をバーの上まで挙げなければならない種目)で『はい、ダメですね』とアッサリ言われるというオチ。

何がダメかというと、せっかく直ってきた腰がぶら下がることで過剰に反ってしまい、全身をまとめられなくなるので結果肩周りを必要以上に酷使してしまい全く身体が浮いていかない、というもの。

いつもの通り、即座に改善策を提案してくれたので少し光明は見えましたが、逆上がりの時ほど明確なビジョンが見えている訳でもなく、本人は酷い落胆ぶり。しかし、彼は常套句『練習すれば出来ますよ。他の事は素晴らしく上手になってるじゃないですか。』を平然と口にします。

幼少期から空手とか柔道とか習っておくんだった、、、とチラリと頭を掠めましたが、まるで読心術を持っているかのように彼は言います。

『あくまでも省エネで効率良く、を忘れないでくださいよ』

そうなんです。大人になってからにわかアスリートになった訳ですから骨格などはおよそアスリートのそれとは比べ物にならない貧相さ。土台もないのに気合いだけで頑張ってガラスの骨格を痛め付けるようなことだけはしてはならぬ。上質な筋肉の鎧を身に付け省エネで効率の良い身体のコントロール力をマスターするために彼は協力してくれているのです。

そんな流れで冒頭の恐ろしい話へと繋がった、というワケです。

『労少なくして最小限の動きで最大のパフォーマンスをする、そのために腰は絶対に反ってはいけません。』

静かに説く彼を頭の中で合気道の動着を来た師範の姿と重ね合わせ、腹を丸めながら微かにお辞儀をして聞く僕の姿はなかなかのもんだったんじゃないかと自画自賛(笑)

さて、肝心の居合については何も触れず画像だけ載せて今回はおしまいとします。
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# by reijiro_kaneko | 2019-02-15 11:46

作業のお供

昨日は膨大な量の領収書を仕分けしペタペタ台紙に貼ることに一日を費やしましたが、同時にiPodをアンプに繋いで流しっぱなしにしていたので、手と目は領収書に、耳は音楽に、と美しい分業作業を成し得ておりました。

仕分けだけで二時間以上かかりましたが、その時に流れていたのがこちらの二枚のアルバム。

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Tom Mischというロンドンのアーティスト。ジャンルはよく分かりません。ギターの艶やかさと繊細さが混在する音色の上に漂うひっそりとした優しい声。アップテンポな曲もバラードもどちらも終始心地好く聴いていられるアルバムです。

最近彼のようなタイプのミュージシャンを数多く見かけます。

これでもかとエレクトロニクスを駆使して実験的・攻撃的な音を造る潮流が一時期ありましたが、その時代を越えて現れてきた新世代にはエレクトロとアコースティックを良い案配に織り混ぜて半世紀以上前のルーツミュージックをリスペクトする、という傾向が強く見られます。

20代の若い世代がブルージーだったりソウルフルだったりレトロな味わいを何の違和感もなくサラリとやってしまっていることに、『その若さでそんなに枯れてしまって達観しちゃってて大丈夫?』と些か心配になりますが、MVを観ていると普段は屈託のない無邪気な青年達であったりもするので、こんなおじさんの心配は余計だったようです(笑)

しかし、このTom Misch、20年前に2 Step というジャンルが出てきた時の衝撃と興奮に似たものを覚えます。お洒落でカッコいいのにどこか生臭く、それでいて体温は感じれず無機的であるにも関わらず突き抜けた退廃感に支配されている。はい、何も伝わりませんね(笑)

興味が湧いた方は是非自分でお探しになって視聴するなり購入するなりご自由にどうぞ。

と言いつつ、こちらのMVだけご紹介しておきます。



# by reijiro_kaneko | 2019-02-11 11:31

年に一度の…

今年もそんな日がやって参りました。

整理整頓と数字にはべらぼうに弱い僕にとって苦痛でしかない確定申告。

昨年は元旦に領収書の整理を終えるという快挙を成し遂げ、今年もやるよー!と意気込んでいたら呆気なくその野望は散り去り昨日までズルズルと毎日のように領収書の山を横目で見ては無かったことにしていましたが、提出期限までのスケジュールを再確認してみると昨日しか一日丸々費やせる日が無いことが発覚。

ええ、やりきりましたよ、途中何度も堪えきれず雄叫びをあげながら。

乾くと色が消えるスティック糊をなんと4本も使いきり、指がひび割れて、背骨から変な音が鳴っておりました。

こういうことを日々やられている皆さんを心から尊敬します。

ほんと無理。

でもね、やる時はやるんです。集中力こそ持ちませんが、その仕事ぶりは我ながら完璧です。特殊な素早い計算などは出来ませんが、領収書をペタペタ貼る単純作業でしたらいつでも引き受けますのでどうぞお気軽にお声がけくださいね。

そんな訳で、領収書は完璧に整理が終わったのでこれから数日かけて入念に計算し提出開始日には朝一番に税務署前に並んで提出、を夢見て頑張ります。
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# by reijiro_kaneko | 2019-02-11 11:10

BSB所感

そうですか、結成25周年ですか…添付したMVをご覧になればお分かりのようにメンバー5人全員が結婚されてその上パパになっているという事実を知って驚き、最早アイドルグループというよりは立派なポップ・コーラス・グループとなったんだなぁと感慨深く何度も動画を観ています。

ええ、僕はれっきとしたBSBファンです。先日のリハ開始前に若いメンバーが大音量で名曲『Shape of my heart』をかけていて、思わず『だっせぇ!』と罵りましたが、はい、僕は彼らが大好きなんです。
メインボーカルを取れるメンバーが3人、後の2人も決して下手くそな訳ではなく解散した日本を代表する某5人組アイドルなどその足元にも及ばない力量を持っている。それぞれの声質がまるで違うのにハーモニーは極上の響き。とりたててハンサムという訳ではないけれど全員がなんともチャーミングでハッピー。楽曲はどれも耳に馴染みやすくディズニー映画のように大衆受けが良い。

段々、誉めてるのか貶してるのか分からなくなってきました(笑)

彗星のように現れては消えていくボーイズグループが沢山いる中で25年もの長きに渡り音楽業界に在り続けることは並々ならぬ努力と周囲の鉄壁のサポートがあるが故なのでしょう。

『No place』で何とも言えない良い顔で子供達と戯れる彼らがいつまでも幸せでありますようそっと祈っています。

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# by reijiro_kaneko | 2019-02-08 11:21

コピーは是か?否か?

2019年冒頭から突き抜けた投稿が続いています。皆さんはいかが突き抜けていらっしゃいますか?

さて、今回はコピー商品は是か否か?ということについて僕のひねくれた見解を述べてみたいと思います。

結論から申しますと『是』だと思います。

勿論、明らかに安っぽい粗悪品の存在は真っ向からその存在を否定しますが、ブランド物のコピー商品などで非常に精巧に真似られたものは頭ごなしに『否!』とは思わず寧ろ感動すらしますし、某国の某夢の国のコピー・アミューズメント・パークのキャラクターなどははなっからコピーする気すら無いでしょ?と笑ってしまうようなクオリティで、そのコピーを突き抜けた潔さには敬意すら表します。

コピーといっても、稚拙に真似られたものは残念に思い、やるならとことん突き詰めてコピーしたものは時として本物以上の存在意義を発揮します。
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そもそも、オリジナルって何なの?とよく考えます。完全なオリジナルなどこの世には存在せず、ありとあらゆるものが模倣の積み重ねで成立しているのですから、オリジナルを追求するのもほどほどにしないと限られた人生の中で成し遂げられることも減ってしまうのではないでしょうか。

ダンスなんてもんは、特にそのコピーという概念から逃れられない宿命を背負っています。

ごく稀に突然変異のニュータイプが出現することもありますが、大抵は模倣の山。『こんなの初めて!』とカルチャーショックを受ける方も時々いらっしゃいますが、それも完全なるファーストコンタクトではなくコピーの上に築かれた変化や装飾に対して恐れおののいていらっしゃるだけで、宇宙人と遭遇するのとはワケが違います。

お気付きの方も多いと思いますが、このところ、僕はパーソナルトレーニングで変化させた説得力の強い身体で皆さんの前に立ち、以前よりもハッキリと解るお手本をお見せして先ずは完璧にコピーして頂くことを要求しています。何回か受講して頂いているうちに『これはイケそうだ!』と判断した際には『はーい!好きに踊ってくださいねー!』とお伝えし、しっかりとコピーした上に成り立つ皆さんの個性をニマニマと見つめて喜んでおります。

戸惑いも確かにあります。
『完全にコピーせよ!』を突き詰めると独裁国家になってしまい個性は追いやられます。一方で、『一人一人違って当たり前。オリジナル万歳』を徹底するとゆとり教育の弊害みたいなことになってしまう危険性を孕んでいます。

キュッと締め上げて、タイミングを見計らってホワッと解放する、その飴と鞭方式こそが確実にも基礎を学んだ上に個性を乗せられるので一気に才能が開花する可能性も高まります。

そこに心血を注いで起こる頭痛は何ら苦ではないのです。


# by reijiro_kaneko | 2019-02-01 15:17

2月のstudio CASTは

2月のお休みはございません。

2月のstudio CASTはこちらの曲でキッチュ&エレガントなムーヴメントを追求して頂こうと考えています。



こちらの曲、『あら?聴き覚えが…』と思った方はだいぶstudio CASTベテランの方ですね。確か10年前ぐらいに一度使いましたが、またしてもリベンジで10年経って僕がどう変わったか、大切にしているものは変わっていないか、を確認するためにも新たな振付を施したいと思い立ちました。

そして、またしても『嫌いな声ベストテン』に入る椎名林檎さんの楽曲を使います。

Adeleにしても椎名林檎にしても、どうして嫌いなアーティストの曲をこの人は使うのかしら?意味が分からないわ、と思っている皆さんへ種明かしです。

これは、嫌いなアーティストでさえきちんと振付出来てしまう僕の度量の深さを自慢しているのです。

というのは冗談で、以前も申し上げましたが、あまり好みではないアーティストの曲の方が、変な思い入れを込めることなく論理的に構築することが出来るのでご指導させて頂く時に非常に効率が良く正しい動きや形に皆さんを誘導しやすいのです。常々、振り付け師が自分の感情だけでヒステリックにダンサーを縛ることほどナンセンスな事は無いと考えているものですから、この『無で挑む』という在り方はなかなか乙なものなのです。

今回もまた、『あの人の心に寄り添って身も心も委ねて踊らせて』なんて思わずに、ひたすら音の抑揚に敏感に振り付けられたムーヴメントです四苦八苦して頂けると幸いです。
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# by reijiro_kaneko | 2019-02-01 10:02

え?モデル?

はい、本日もパーソナルトレーニングの日で御座いました。

後に控える若者リハーサルの振付が頭の中で定まっておらず、加えて前日の激務のツケが最高潮に身体に来ている中で受けるトレーニングですので、過去最高に嫌気が差していました。

しかし、そこで予約をキャンセルして体力を温存するのは『逃げ』だともう1人の真面目な自分が演説を始めたので渋々意を決してトレーニングすることにしました。

右腰と左足首が痛いことを告げると、何故そうなってしまうのかをトレーナーが分析しトレーニングフォームを細かくチェック。結果としてあれよあれよという間に痛みは激減し、いつもの全身運動による心地好い疲労感でトレーニングを終えることが出来ました。

タイトルにありますように、僕の身体は微かではありますがこちらのモデルさんのように歪んだアライメントになってしまっています。
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右の腰は反りやすく、左足は小指に重心がかかっていてO脚が顕著。

トレーニング最中に幾度となくトレーナーにその歪んでしまう部位を口頭で指摘されたりスッと触られたりする瞬間には修正出来るのですが、気を弛めると直ぐに元に戻ってしまいます。

言うことを聞かない身体を情けなく思い、ぶつぶつ独り言を言っていると、『そうは言っても指摘すれば直ぐに直せますし、それ以外のことはメチャメチャ成長してるじゃないですか!』と珍しく彼が誉めてくれました。

そうなんです。出来ることは本当に増えているし、それぞれのフォームも以前とは別人のように正しく綺麗になっているのです。

だからこそ、普段の生活やレッスンの中でこの歪みを修正しきれていない事実が悔しいのです。

敬愛するボブ・フォッシー氏は酷い歪みを抱えながらも、あんなに素敵に踊っていましたし、その歪みを上手く魅力に変える才能の持ち主でした。

彼に憧れてダンスを始めたと言っても過言ではありませんが、自分は歪みを利用できていないどころかそれが故に身体が不調を訴えることしばしば。。。

ならば、もう完璧に左右差を無くし、究極にコントロールされ尽くした身体を目指した方が少しでも長く仕事を続けられる、そう信じて今日はくねったモデルのイメージを頭から消し去り、エヴァンゲリオンを頭の中に描きながらトレーニングに集中しておりました。

というわけで近い将来僕の身体はこうなります。皆様、ご期待ください(笑)
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# by reijiro_kaneko | 2019-01-31 23:38

『Play』

はい、昨日大見得切りましたのでその責任を取って『Play』購入し早速観賞しました。
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皆さんにご紹介したものの、自分の眼で全編観ていないのに『一を聞いて十を知る』能力アピールを幾らしようと信憑性ゼロだわぁと恥ずかしくなり、持ち前の異常な執着心と引きの強さをフル活用して調べまくり、その割にはアッサリと最寄りのタワレコに在庫があることを突き止め嬉しさにモジモジしながら引き取りに行きました。

尊敬する振付家の作品を観る時は必ずと言って良いほど無意識に正座で観てしまうのですが、昨日も足の痺れに気付いた頃には二時間近くの作品が終わっていた、というどうでもいい情報(笑)

三回号泣しました。
幾度となく感嘆の唸り声をあげていました。
カーテンコールでは号泣を通り越してずっと頭を抱えていました。

それぐらい、今の自分にとってタイムリーで貴重で愛しい作品でした。

某大手バレエ用品販売店の舞台批評欄では少々偏った評価をされていたこの作品、僕にとっては宝物でしかありません。

時代は超絶技巧と執拗に繰り返される小賢しい動きと暴力的な音楽ばかりが持て囃される世の中ではありますが、Alexander Ekmanはそんな世に在って古き良き時代の継承者であり同時に同時代性の先駆者でもあります。

人間の美しさと愚かさを両極面から愛情深く観察しありのままを舞台に載せることが出来る天才であり、それがギリギリで稚拙にならない細やかなバランス感覚を以て装置・衣装・照明・音楽を配置します。

どの要素も飛び抜けて主張し過ぎることはなく、西洋人が創ったとは思えないどこか東洋の奥ゆかしさも感じさせます。

限りなく映画に近付いてはいますが、映画と舞台の決定的な違いであるスクリーンは完全に存在せず客席との一体感を大切に創られていることが分かります。

お分かりですね、大絶讚です。

某大手バレエ用品販売店(しつこい)の批評では動きに目新しさは無く単純な振付の応酬で退屈という酷評を書いておられましたが、動いてナンボ斬新でナンボ盛ってナンボな風潮に本当に嫌気が差している身としては単純に『そーお?』と感じます。

攻撃的な動きをギュウギュウに押し込んだ刹那的な快楽を提供する作品、うすっぺらい切ない感情をヒラヒラとなぞって『ね、あなたもそんな時あるでしょ?こんな風にダンスに想いをこめて気持ちをシェアして一緒に浄化されようよ!』と訴える作品、人間離れしたスーパーテクニック満載でストーリーや情感は二の次の目眩ましで驚かせ続ける作品、そんなものばかり観ていると脳は麻痺し退化し短絡的になりどんどん哲学的に思考する力を失っていきます。

でももしかしてそれは世界の意思なのかもしれません。深いことは考えさせず常にアドレナリンを放出させ続け心の襞をのっぺりと平らにしひたすら攻撃的な人間を増産させることでこの種が滅ぶ布石を打っているのかもしれません。

あぁ、恐ろしいことを口にしてしまいました。

しかしこれはずっと考えていることの一つでして、紛れもない本心です。

そうならないために、世界に疑問を投げ掛けるために、一人でも多くの人々を喚起するために、僕は作品を創っているつもりはありません。そんな大それたことは国のお偉いさんがやれば良いことで、僕ら平民は汗水垂らしてただただ働いてればいいのです。ですから、僕はただ独り言を言ってるだけなのです。


# by reijiro_kaneko | 2019-01-28 11:03

『十を聞いて一を知る』

はい、タイトルをお読みになって、『あれ?間違ってない?』とお感じになった方々、正解です。

正しくは『一を聞いて十を知る』ですよね。

しかし、そんなことはなかなか容易く出来ることではありません。経験を積んで世界のトップを走り続けている人でさえ一を聞いて十を知るなんて到底出来ないこと。どうしてこんなハードルが高い諺が出来たのか、人間の底知れぬ理想の高さには辟易します。

僕はそんな理想を掲げるよりもしっかりと現実と向き合って『十を聞いて一を知る』を積み重ねた方がどれだけ成長できるか、ということを主張したく今回は僕が普段観漁っている尊敬するアーティスト達の動画をこれでもかと貼りますので、どうぞ皆さんご覧下さい。

その前に面白いエッセイを見つけたのでこちらも貼っておきます。


では改めて本題へ。

まずはLucas Mcfarlaneさん。ガッチリタイプのダンサーでとにかくパワフルで小回りが利く。ともすれば粗雑になりそうな所を彼の持ち味であるありそうでなさそうなフレーズを挟み込むことで強さの中にも繊細さを滲ませるダンサーです。



次は、Teddy Foranceさん。異常なレベルの身体の使い方の正確さと唯一無二の世界観、そして恵まれたプロポーション。使用する音も同世代のダンサーとは一線を画します。とにかく圧巻です。ちなみに最後のリンク映像に登場するPhillip Chbeebさんはこういった絶えず絡み合っているムーブメントばかりを産み出しているイノベーターの一人です。



最後は僕が最も敬意を払うダンスカンパニー、NDT(ネザーランド・ダンス・シアター)やパリ・オペラ座にも振り付け師として招聘されるWayne McGregorさんとAlexander Ekmanさんをご紹介します。というよりもご本人ではなく彼らの作品、になりますが。

最初の動画で指示を出している方がWayneさんです。

二つめの作品をご覧になって『あれ?』と思った方。そうなんです、昨年の引退パフォーマンスのコンセプトや衣装はこのピッティ宮でのCosというブランドのショーにインスピレーションを得ています。

三つめのAlexanderさんの作品は生で観られたらどんなに良かっただろうか…とずっと悔やんでいる作品です。

続く『Cow』のトレーラー。唖然、という言葉しかありません。ジャンルの壁なんてこうも簡単に蹴散らされてしまうのでしょうか…

最後の『Swan Lake』はMatthew Bourneの『Swan Lake』にも昔同じような衝撃を受けましたが、それを遥かに越える戦慄すら覚える問題作。あぁ、こんな作品ばかり毎月観られるヨーロッパに住みたい…









# by reijiro_kaneko | 2019-01-27 03:47

猛進したり葛藤したりしています

今年はまるで虫眼鏡で見るように細かい事にいちいち拘ろうと新年の誓いを立て、日々『ちょっとやりすぎかしら?』と不安になるぐらい細かく皆さんを観察したり注意をさせて頂いております。

その理由は簡単に言いますと『見てられない』から。

うろ覚えのまま何となく他の皆さんに誘導されてあっちにふらふらこっちにふらふらしている方を見てられない。

ついうっかり間違った形に入ってしまう方を見てられない。

身体に悪い負担がかかっているのに無理を押し通してなんとか動いてしまっている方を見てられない。

そんな様々な理由がありますが、特に見てられないのは、『自分の中だけでの常識で似て非なる形や動きを鼻高々で疑いもせず恍惚と踊ってしまっている』方。はっきり言って『それ、習いに来る意味ないよね?』と思いますので、以前は無視していましたが最近は目の前に立って指差し指示とか平気でやってます。

決して安くはない対価をお支払になって受講して下さる訳ですから、それを『いつか分かってね』と長すぎる目で見守っていることが責任放棄だなと感じる出来事が去年何度かありました。確かに、『自分自身のセンスや力で気付き直す』という作業が出来ることがその人が善き方向に変わっていくための大前提ではあるのですが、気付くキッカケを少ししか与えられずに『気付け!戦え!』と言われ続けても何をどう気付いて何と戦うのか全く理解できない方も大勢いらっしゃいますので、ついに僕は信条を潔く曲げ、気になった方が気付いて直す努力を始めるまで目の前に立ってお手伝いをすることにしました。

もうすでにトライアルとして幾つかのクラスでこの手法を試みていますが効果は絶大です。

今までぼんやりうっかりへらへらと踊っていた方々の顔つきが変わりました。

比較的上手に自己流に解釈して自己満足で踊っていた方が些細な箇所でつまづくようになりました。

良くも悪くもなく能面で平均的に無難に踊っていた方が時折ハッとするような動きや表情を見せてくれるようになりました。

多少、僕が大事にしてきた和気あいあい感は減ってしまい、ピリッとした緊張感が充満してしまうので、ただ楽しく時間を過ごしたくてスタジオにいらっしゃっている方にとってはストレスになるかもしれません。結果としては楽しんで頂くことが理想であり、その楽しみ方を『なんでもいいよ~怪我さえしなければ各自の自己責任で楽しくやってくださいね~』ではなく、『そんなに厳しい型や動きをこなさないと美しい動きにならないのね、じゃあ果たして私はそれらの細かい指示を何%ぐらいこなすことが出来るかしら?』と模索して頂いて、最終的に『それは絶対に無理!』と感じたこと以外の部分で全力で踊って頂いて、しかもそれが楽しいと感じる、という精神構造に行き着くように誘導しているのです。

頭痛の頻度は確実に上がりましたが、そういった顕著な変化を見せて頂けることこそが喜びですので頭痛いのなんてどうってことありません。脳溢血でレッスンにパタリと倒れてそのままあの世へ行ってしまったとしてもそれこそ本望です。

大嫌いなAdeleで、僕自身は何の感情移入も出来ない曲で、天真爛漫に『気付ける人だけ気付いてね~』と責任放棄することを辞め、身体の不調を訴えられても『そういうの辞めません?動けるからレッスン受けに来たんでしょ?調子悪いのなら休む、レッスン受けるのなら黙って受ける、それが常識でしょ?』と説教し、なんとなく質問をされた方に向かって『正確に質問したい箇所をまとめてからしてください』と言い放ち、何だか厳しい作法の先生みたいになっちゃって、一体自分はなにやってんだろう…と途方に暮れることもありますが、『いやいや今までが酷すぎたんだから、迷わず貫け!但し、感情的になるのはNG。言葉はあくまでもお前の一番の長所である様式美に関する時のみに発せられるべき。』と何度も心の中で反芻して皆さんの前に立っております。

ほんと、なんでこんなこと書いてるんでしょうねぇ(笑)

教師たるもの、こんな心情吐露などせずに堂々としてれば良いはずなんですが、どうもそういうのが性に合わないようです。

書きたくなった理由は先日の某映画の某ダンスシーンの某振付に立ち会ったことも大きかったのです。

中途半端に良いモノではなく、最高に良いモノを創るために、甲斐甲斐しくキビキビと働くスタッフの皆さんや、素養の段階で既に絶世の美男子であるにも関わらずそこで満足せず更に男前度を上げていく俳優陣を端で見ていて、自分は果たして最高の仕事をしているのだろうか?とふと考えてしまいました。

年齢や不具合を考慮し過ぎて『現状維持』を念頭に指導してきたが、それは本当に『現状維持』になっているのか?もしかして『現状維持』どころかどんどんダメにしていっていないか?

昔、僕が猛烈に腹を立てた『センスの無い人はダンスやる資格ないわ』と豪語して憚らなかった先生みたいに自分がなってしまっていたのではないか?

明らかに非常識な方々に対して言っても無駄だから何も言わずにやり過ごして自分だけが胃痛を耐えればいいのだ、と信じていた頃からはだいぶその場で臨機応変な対応が出来るようになったものの、まだまだ常識と配慮と美徳などがごちゃ混ぜになってしまってお互いに嫌な思いをするケースが発生してしまっていないか?

頭が固くなり、意固地への坂を転がり出すこの年齢だからこそ、毎日を惰性で生きず美しい余生に向けて日々悶絶していきたいと思います。

これ、まとまってるのかなぁ…(-_-;)
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写真は学生時代のサークルの写真です。
さて僕はどこでしょう?

# by reijiro_kaneko | 2019-01-25 16:30

知らないことは罪

突然ですが、どう伝えれば良いのか悩んでいます。

そもそも、僕が創る作品や毎月のレッスンでの振付は、分かりやすく噛み砕いて皆さんが共感できるお話などを無理矢理こじつけて説明したりしていますが、実は僕が本当に考えていることとは大きなズレがあります。

常々、『これは青春ものではないんですよ』と言ってますので、『この振付は一見好きになった相手の心が離れてしまったので苦悩しているように見えるけど、きっとそうではない何かの表現なのだろうなぁ』と思って頂いてはいると思います。

しかし、そう理解しても引き出しがそれほど多くない方は『そうは言うけどよく分かんないし、分かんないまま踊ってるのも不快だから自分の体験や好きな映画と照らし合わせて恋愛っぽい表現にしちゃおうっと』と要領よく踊って下さるケースもよく見かけます。

基本的にそれで良いのです。

え?だったら何でも悩んでんの?と思われますよね?(笑)

そうなんです、そこが僕のメンドクサイとこなんです…

ベタベタな恋愛ソングとか元気を出して皆で手を取り合って頑張っていこうソングがゴキブリよりも大嫌いな身としては、惚れた腫れたを夢中で表現していたり元気を無くしている人のために全身全霊で応援する気持ちを込めて踊っていたりする姿を観ているとマイナス30℃ぐらいまで心が冷えていくのを感じます。

そんなものを自分が魔が差して創ってしまった日にはもう死んでしまいたくなります。

どこまで底意地が悪いんでしょうね、、、。

でもね、言い訳をさせてください。そういう思考回路になるには理由があったんです。

僕も人の子ですから、人並みに恋愛もしましたし、自分が元気が無い時に誰かに励まされて立ち直れたり、今度は誰かのために同じ事をしなければ、と思って生きてきました。しかし、それは只の日常生活の中でのことであり、それをわざわざ舞台に乗せるのはどうかと思うのです。

舞台とは神聖な場であり、中途半端な日常が紛れ込んではいけない所だ、と幾つも作品(と呼べる代物ではありませんでしたが)を創っているうちに反省と共に確信を持って考えるようになりました。

結果、最近の僕の持論は『舞台とは、日常の種々雑多な感情に寄り添うものではなく、叡知の結集が生み出す示唆に富んだ啓示でなくてはならない』へ行き着きました。

勿論、これは僕の中だけでの定義付けに過ぎませんし、僕が敬愛する舞台作家の皆さんの作品を自分に都合よく屁理屈捏ね回して解釈しているに過ぎません。

ですので、ここから先は『あーめんどくせぇ、もう何いってんのかさっぱりわかんねぇよ』と匙を投げた方は即退出されることをお勧めいたします。

逆に『おっ!なんだか面白いことになってきたぞ!』とワクワクしちゃった方は続けて駄文をお読みください。

偉そうなことを毎回つらつら書いている僕ですが、30代後半ぐらいまでは惚れた腫れたをテーマに作品を創ることが殆どでしたし、自分の創った作品で誰かが元気になってくれたらと願うおこがましく思い上がりも甚だしい勘違い野郎でした。思い出しても反吐が出そうです。

そんな勘違い野郎であったにも関わらず、世界に通用する知識とセンスと才能の持ち主である今のパートナーと何故か出逢うことが出来たのは、神様の悪戯であったとしか思えません。

彼との出逢いは人生を根底から覆す良い意味でも悪い意味でも大きな転機でした。

まるで大学に真面目に通っている学生のように、ほぼ毎日膨大な量の新しい知識を与えられ続け、早々と思考がパンクしてしまうのにも我関せず洪水のように情報を畳み掛けてくれたお陰で数年経ってようやく自らの意思で好きな美術展に出掛けたり良質なファッションブランドの服を購入したり出来るようになりました。

今だからこそ、対等に芸術の話を彼と交わせますが、最初は本当に無惨な状況でした。無知を嘲られ、浅はかさを詰られ、彼の専門外であるダンスに関してもケチョンケチョンな酷評ばかりされていました。

元々頑固で負けず嫌いな僕がそんな仕打ちを受けてよくもまあ耐え忍んだなぁと感心しています。

それもこれもきっと『自分は師に恵まれている強運の持ち主だ』と信じて疑わなかったから、なのでしょう。

頑固で負けず嫌いではあるけれど、我慢強く郷に入っては郷に従えを美徳とする僕でさえ、『そこまで言われたら頭にきて速攻別れるわ』と思うような事を散々言われてきたのです。何故耐えられたのか思い返してみて不思議でなりません。

彼の指南のお陰で全く知らなかったことを純粋に楽しいと思えたり素敵と思えたりして吸収出来たことは山ほどあるのですが、同時にそれまで毛嫌いしていたことに目を向けるようになるどころか真実を知らされて大好きになってしまったことも沢山あります。

例えば、パウル・クレーという画家は昔から何故か知っていて大好きな画家の一人でした。それを彼が知って同時代、或いは関連性のある画家を次々に教えてくれました。

ピカソ、マティス、カンディンスキー、ブラック、キリコ…総じて昔は『変な絵。気持ち悪い。』と敬遠していた画家ばかり。

僕が観てきた作品は彼らの膨大な作品群の中の本当に氷山の一角でしかなかったのです。世間に大々的に知られている代表的な絵は何の知識もなく見ると確かに気持ち悪く意味が分からない作品かもしれません。しかし、初期から晩年までの作品を全て系譜立てて見ていくとどの画家も素晴らしい才能の持ち主であることが分かり、当初抱いていた生理的嫌悪感もあれよあれよという間に消えていくのです。

また、彼らがバレエリュスに深い関わりを持っていた史実も恥ずかしながら知っていなかったどころか、バレエリュスという現在のバレエ界だけではなくファッションや絵画・音楽などにも多大な影響を与え続けている潮流が存在していたことすら知らなかった訳ですから、これはパートナーにしてみたら『ダンスに携わっていながらそんな常識も知らないなんて呆れて物も言えないわ。。。生きてる価値すら無いんだけど。』と言うのも無理はないです。あの時は本当に穴があったら入って死んでしまいたい気分でした。

そんな経緯があっての近年の僕の暴言集が生まれる、というカラクリでした(笑)

『知らないことは、知ってて見て見ぬふりをすることより100倍罪』とはパートナーの名言のひとつですが、知らないのは当たり前。それをどうやって知る機会を設け、興味を抱いてもらい、一見ダンスと関係ない知識をダンスだけではなく豊かな日常生活のために役立てるか、という使命感のみで僕は今教えを生業としていたり作品を量産していたりする訳なのです。

ジョルジュ・ブラックの万華鏡のような世界観
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ジョルジョ・デ・キリコの静謐な空気感の中に潜む猟奇的な感情
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ワシリー・カンディンスキーの色彩豊かで楽しい構図
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そしてパブロ・ピカソの刻々と画風を変えていった執着への潔い訣別。
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そういう一筋縄ではいかない価値観こそが舞台にのせる作品には絶対に必要だと信じているからこそ、例えスターダムに登り詰めなくとも丁寧に作品を産み出していきたいと思う原動力になっているのです。

ええ、皆さんに彼らの作品を全て見て好きになれとは言いません。しかし、毎日ほんの少しだけSNSを覗く時間を削ってまだ見ぬ世界の存在に気付くことがこの先の人生を豊かにしてくれることは間違いありません。

なんて言いつつ、来月はAdeleで切ないリリカルジャズを踊って頂きますので、皆さん勝手にジョアン・ミロの絵を思い浮かべてそっとイメージを足したりしてみてください。
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# by reijiro_kaneko | 2019-01-21 20:31

異端

随分前の記事の中で彼を取り上げたことがありますが、iPodに放り込まれた膨大な曲を片っ端から聴いていたら一番好きな彼のアルバムで指が止まり、そのアルバムの中でも最も思い入れのある曲『Breathing Light』をリピート再生しながら今朝は出勤。


曲に酔いしれながら、ふと考えました。一体僕は彼の何を知っていたのだろう、と。インド系イギリス人だということぐらいは存じておりましたが、まさか彼がコメディアン出身だとは初耳でした。

よりによって何故コメディアンだった人がこんな曲を創るなんて…

ご存知の方も多いと思いますが、僕はジュリアード音楽院を首席で卒業して音楽界のトップを華々しく賑わせている、なんてアーティストにはあまり食指を動かされません。それはそれで本当に素晴らしい才能だと思うのですが、所詮優等生の音楽であり教科書的な正しい美しさに終始しているケースが多いためです。

オバマ前大統領に呼ばれて堂々と夫妻の前で歌い上げたEsperanza Spalding嬢のように、稀にそんな出自ながらも圧巻な異端児が出現することもあるので決めつけは良くないですが。

そろそろNitinの話に戻りましょう。

彼が名門音楽院で教育を受けたかどうかはリサーチ不足で定かではありません。手元にあるのは以前はコメディアンであり、現在はインドや中近東がルーツの音楽をベースに唯一無二のジャンルを確立する一方で、最先端の音楽シーンとも貪欲にコラボレーションを続けドキュメンタリーや映画のサントラも手掛ける、という情報ぐらいです。ボスニアヘルツェゴビナ紛争やロンドン地下鉄テロへのオマージュ曲を多数リリースする政治的メッセージの発信者でもあります。

そんな彼が数年前にリリースしたアルバムの存在を今日知って驚愕しました。その中の一曲がこちら。

Joss Stone は数年前に僕も一時期ハマった歌手でして、大好きな二人が共演していた事実に胸を高鳴らせながら聴いてみたら…

『えっ?これがNitin…?』と少々戸惑うようなスタンダードジャズヴォーカルチューン。

でもね、これでいいんです。だって、本当に素敵なんですもの。

時を同じくして最近よく聴いているMaroon 5の最新作がネット上では酷評されていたりして、『こんなのMaroon 5じゃない!』という意見が多く見られるのですが、そういう感想を抱くファンの心理に一瞬共感出来ました。

しかし、ずっと金太郎飴のように同じような曲を量産していれば安心してファンで居られる、というファン心理にはいささか疑問を持ち続けている身としては、そんなのどうでもいいじゃん?素敵にどんどん変化していくミュージシャンは心広く応援してあげれば自分の見聞も広がってお互いに良いことづくめなんじゃん?と思うわけです。

そもそも、世界の紛争の殆どは『多様性に対する不寛容』に端を発しているものばかり。自分と違うものを排除しようとする気持ちが周囲を巻き込んで国家レベルでの戦いにまでエスカレートする。そんな歴史の繰り返し。

ほとほと嫌気が差します。どうして異端を嫌うのでしょうか?どうして民族浄化などという思想が大義名分となるのでしょうか?

サラエボ陥落への哀悼歌である『Breathing Light』のような曲をアーティストが書かなくて済む、多種多様性が仲良く共存出来る世界が少しずつでもいいから広がっていくことを祈ります。

『Breathing Light』の曲中にサンプリングされた亡きネルソン・マンデラ氏の声『We are free to be free』が胸に深く突き刺さります…
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# by reijiro_kaneko | 2019-01-18 15:08

どすこい!

さて、パーソナルトレーニング報告日記としては年明け初となります。

今日も沢山の気付きを得られ、なんとなくズルズルと続いていた正月気分も華麗に払拭。素晴らしいひとときを過ごすことが出来ました。

本日のキーワードは『突っ張り不足』
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前置きとしてこんなお話から。

僕は長年、『猿手』(反張肘)の弊害について説いてきました。その理由は①見映えが良くない②床に手を着いて身体を支える時に肘を痛めたり肩回りの動きを損なうので美しいムーブメントが出来なくなる③肘を通る神経を痛めやすいので首などに障害が出る可能性がある、などです。
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しかし、パーソナルトレーニングを受けるようになって一番の戸惑いは、『猿腕は寧ろ利用すべき』という考え方だったのです。

僕自身かなりの反張肘で、昔のビデオを観ていると無防備に反対側に曲がってピーンと腕を伸ばしている姿が随所で見られます。あの頃は反張肘などという言葉は全く知りませんでしたし、先生達からとにかくピーンと腕を張りなさいと注意を受けることが多かったこともあり、何も疑い無く奇形を晒していました。

教えを始めるようになって、身体のことに詳しいトレーナーさん達数名と意見を交わす機会も増え、この反張肘が利点こそ無く弊害だらけだという事実を知るに至り、こりゃあ大変だと青ざめ指導中に度々『猿手はダメだよ~』と口にするようになったのですが、相当意識をしないとたやすく直るものでもなく直す方法としては鉄アレイを持ってガンガン腕を曲げ二頭筋をモリモリ鍛えて肘が安易に伸びきらないようにすることぐらいしか無いものですから、筋トレが嫌いな女子、そしてうっとりと肘を伸ばしきって踊りたい男子には全く響かない事態に何年も悩み続けてきました。

それがまさか、パーソナルトレーニングで自分の身体でもしっかりと理解し猿手で困っている皆さんをも誘導できる光明が見えることになろうとは本当に予想外でした。

原理としては簡単です。

分かりやすく申しますと、例えば腕立て伏せをする時に腕を伸ばす際、完全に肘を伸ばしてしまう、ということ。

この時に肩甲骨が弛んだ状態で肘を伸ばしきってしまうと、反張肘を改善するどころか逆に痛めてしまいます。肩甲骨はしっかりと左右上下に極限まで張って広げた状態、つまり背中を丸めて胸を寄せる形にした上で肘を伸ばしきる。そうすることによって肩甲骨周りと腕の全ての筋肉を統合して身体を支えることが出来るので肘へのダメージは少なくて済む、ということなのです。

今日もトレーニングの中で幾度となく『はい、突っ張り不足ですよー』とトレーナーに指摘されておりましたが、その声を聞いた瞬間に手首や肩回りの痛みを感じていたので、彼の言う通りしっかりと肩甲骨から意識を繋げて床を押しきるようにすると手首も肩も全く痛みは出ないのです。

正月開けて亜流のトレーニングでどんどん身体が歪み、手首も肩も限界に達していた今日だから彼の声が素直に響いてその場で直ぐに修正出来たのでしょうから、トレーニングの合間を空けることも気付きを得るためには必要だな、と強く実感。

しかし、二週間以上間が空くと面白いほどダメになっていってしまうことも同時に分かったので、これからはなにがあろうと二週間ペースのパーソナルは欠かさぬようにしよう!と決意いたしました。

話は全く関係ないのですけれども、我が家についにデロンギのオイルヒーターがやってきました。
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これが『どうしてもっと早く買っておかなかったのだろう?』と大変後悔する素晴らしい代物でして、エアコンや石油ファンヒーターなどに比べるととても身体に優しいのです。売り文句である『春の陽だまりのような温かさ』そのものなのです。

そして、気が付くとリビングに置いてあるデロンギにピトッとくっついてその日の報告を交わすパートナーと僕の姿が毎晩の恒例の光景となりました(笑)

おしまい。

# by reijiro_kaneko | 2019-01-17 20:51

合縁奇縁

舞台を観て熱い想いを此処で述べる、というケースが稀な僕ですが、今回は少しだけ熱く語りたいです。

昨日とある本番のゲネプロを主宰の方のご配慮にて観覧させて頂いてきました。

一言で言うならば、この数年で観たり関わったりしてきた舞台の中でダントツの舞台でした。

主宰の方の深い愛情を受け継いだアシスタントの皆さんの作品や出演者に傾ける愛情、そしてその気持ちに全身全霊で応えようとする出演者の皆さんの気持ちが見事に一致団結した、まさに『想い』に尽きる舞台でした。

『想い』よりも様式美を重んじ出演者には酷を強いてしまう僕としては少々気恥ずかしくなる愛情が前面に押し出された作品もありましたが、そんなことはどうでもよくなるぐらい心地好く浸りつつ終始感嘆の呻き声を漏らすひとときでした。

中でも一昨年から関わらせて頂いている熟年ダンサーの皆さんの目を見張るような成長と凛々しさには息を飲みました。プロのダンサーさん達は巧くて当たり前。しかし、素人であちこち故障も抱えながら必死で頑張っているアマチュアの彼女達のここぞとばかり咲き誇っているダリアのような強い美しさについ落涙いたしました。
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そして、もう一方。

この方とはもうだいぶ長い顔見知りであったにも関わらず、一昨年末ようやく初めましてとご挨拶を交わすに至る、というお互いどんだけシャイなんだよ的な関係性の方でして、昨日初めてその方の作品やご本人のダンスをマジマジと拝見させて頂けたのです。

その人が登場すると他のダンサーも俯瞰で観たいと思いつつもどうしても目が行ってしまい、その理由をあれこれと考えてみました。

僕の大好物である『面が分かっているタイプ』でもないし、四肢がスラッと長い訳でもない、センターでこれ見よがしに己を誇示するスーパースタータイプでもない。

それでいて、ズイと心に入ってくる存在感の強さ。

観ているうちに次第に分かってきました。その方には『正面』という概念が存在しないのです。全ての方向が正面であり、その全ての方向に等しくエネルギーを放ち、その上その熱量を巧みに加減している。力の配分は音と完全にシンクロしていてその人が音そのものに成っている。まさに目で音を聴いている感覚。

こういうダンサーは本当に何時間でも飽きずに観ていることが出来ます。

実はこの方、かなり前から僕の作品を必ずと言っていいほど観て下さっていて、人づたいではありますがどうやら僕の世界観を慕って下さっていたようだと最近知るに至りまして、何故ジャンルも年齢も体格もまるで違うのにそんなに気にかけて下さるのか、昨日その理由が少しだけハッキリしたような気がします。

音をあたかも食事を摂るように体内に一度飲み込み、その質量を失わないように丁寧に空間に再び放つ。それを追究することに命を賭けている。いや、きっと、その方にしてみたら命を賭けるなどという仰々しい感覚ではなく、素朴に楽しんでいるだけなのかもしれない。

僕はその方ほど純粋でも真摯でもありませんが、見ている景色は同じ気がします。

奇しくも本日の某T店での祝日プログラム、そして来週の8ppy.さくらさんWSでの振付曲としてMaroon 5を選びました。ポップでありながらどこか深淵なムードも漂わせるその曲で聴こえてくる音を丁寧に拾い、多少気恥ずかしい表現も能書きも垂れず素直にしてしまおうとしている自分がいます。この曲を使おうと思い立ったのが土曜日。そして、昨日日曜日のそんなこんな。

まさしく『合縁奇縁』です。
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# by reijiro_kaneko | 2019-01-14 11:27

想像力

今日は筆が止まりません。度重なる投稿、ご容赦ください。

今回のテーマは『想像力』。
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皆さんは『想像力』と聞いて何がピンと来ますか?

また辞書を引いてみました。

『想像力(そうぞうりょく、英語: imagination、フランス語: imagination) 心的な像、感覚や概念を、それらが視力、聴力または他の感覚を通して認められないときに、作り出す能力である。想像力は、経験に意味を、知識に理解を提供する助けとなり、人間が物事や現象を理解するための基本的な能力の一つである。また、学習の過程においても補完的な役割を果たす。

想像力のための基本的なトレーニングはストーリーの語り(物語)を聞くことである。これは、語りのみから物語の世界を正しく呼び起こす必要があるためである。

もっと広義には、想像力は、我々がすべてに出会うための能力である。我々が触れ、見聞きするもの全てを、「像」に結合させているプロセスを想像力と見なすことができる。』

とても平たく言うと、『見えていない、あるいは聞こえていないものをあたかも見えている、聞こえているかのようにイメージする力』でしょうか。

似て非なる言葉に『妄想』がありますが、こちらは少し病的な意味合いを持っており、『あたかも見えている、聞こえているかのようにイメージしていることを本人が気付いていない』という決定的な違いがあります。

なのでよく僕も『趣味は妄想です』などと自嘲気味に申し上げることがありますが、正確には『趣味は想像です』なのです。

それは置いておいて。

想像力はどんな方でも持っている力だと思います。誰も知らないアッと驚く発明が出来ることだけが想像力ではありません。

例えば日常生活において、『あの人にこんなことを言ったら気を悪くするかしら?こんなことをしたら喜んでもらえるかしら?』という配慮は立派な想像力ですし、お出掛けの際に『このボトムスにあのトップスを合わせたら素敵に見えるかしら?』とコーディネートを考えることもれっきとした想像力です。

そんな風にありとあらゆる機会に我々は想像力を駆使して生きている訳ですが、これが精神的な余裕を欠いたり人間関係が歪んできたりすると想像力を働かせることにエネルギーを注げなくなるケースが多くなりがちです。

また、これだけ便利な世の中になり何でも欲しい物や情報が安易に手に入るようになると、想像力を働かせる必要が少なくなります。

しかし、生産と消費というサイクルの中に組み込まれて日々を惰性で生きていればそれでもそこそこ幸せな人生を送れたと納得して長寿を全う出来るのかもしれません。

それが良い生き方だと信じている方には多くは語りません。それも素晴らしい人生だと思いますので。

でもね、『表現』なんてことを生業にしてしまった身としては、『想像力』を常にフル稼働させて生きることを放棄した時点でもうこんな商売からは足を洗った方がマシ、だと思うのです。

物凄いハードルが高いことを自分に強いている訳ですから、良い子の皆さんは真似しないでくださいね(笑)頭使いすぎてハゲますし、ちょいちょい頭痛に悩まされますし、体調も乱気流になりますのでね。

それでも食らい付きたい方はお好きにどうぞ(笑)

ちなみに想像力には年齢や体力の限界は無い、というのが僕の持論です。何歳であっても、例え病を抱えていたとしても、良い方向に変わりたいと願いその変わった自分のビジョンがしっかりと頭の中にある方は絶対に変われると信じています。

少し話は反れますが、以前このblogにコメントが書き込める設定にしていた時に、ある方から痛烈な批判コメントを頂きました。コメントの内容が僕の申し上げていることが生意気だとご指摘下さったことに関してはその通りと納得していたのですが、セクシャリティをからかう内容でもあったことに酷く落胆し、それ以降コメントは受け付けなくなってしまいました。どなたが書いて下さったのか未だに分かりませんが、おそらくある程度親密な関係にあった方であることは内容から察することが出来ました。何故、直接言って下さらなかったのか…何故、公の場で制裁を加えるような仕打ちをされたのか…今もなお悲しい気持ちは癒えておりません。この先の人生でもしその方ともう一度直接お話出来るチャンスがあったのなら、僕の不備をお詫びしその方がどんな想いで書いて下さったのか生の声で語って頂けたら嬉しいです。

この一件があってから、どんな時でも想像力は絶やしてはいけないという思いを新たにし、自分が他人に対して同じようなことをしてしまわぬよう気を付けなければ、と思うようになりました。ですので、本当にその方には感謝しています。

これで終わるのも何だか忍びないので、もうひとつだけ。

『想像力』の定義を最初に記しました。物語の語りを聞くことから想像力は養われると在りますが、僕はそれだけではないと考えています。

経験に裏打ちされて初めて想像力は発動するのです。なにもないところから一気に素晴らしい想像を産み出せる天才は稀有です。殆どの人々はそれまで生きてきた道程の中で培った経験を元に様々なケースで想像力を発揮しているのです。無駄な経験だと思っていたことでさえ、素晴らしい想像力の源になることも多いのです。

『失敗は成功のもと』と言いますよね?

もうどんどん失敗して恥を沢山かいてそこで得た教訓を胸に想像力で華麗な変身を共に遂げようではありませんか!


# by reijiro_kaneko | 2019-01-06 18:54

カルチャーショック

今日は多弁です。

ずっと書く機会を伺っておりましたが、ようやく頭の中でまとまりましたので記してみたいと思います。

僕はNHKの番組『チコちゃんに叱られる!』の隠れファンです。
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あの『ボーッと生きてんじゃねぇよ!』に幾度となく『ボーッと生きててごめんなさい』と頭を垂れたことでしょう。

世の中には興味を持っていないと入ってこない情報が星の数ほどあります。この情報過多社会でさえ、アンテナを立てていないと折角の貴重な情報達は強風に飛ばされるようにあっという間に散り散りに消えていってしまいます。

全ての分野に精通するスペシャリストなんてこの世に存在するはずは無いのですから、何でも知っていない(変な言い方ですが)自分を恥と思うことは可笑しなことかもしれません。

しかし、僕は『知らないことは恥』と何時の頃からか病的に思うようになり、知らないことが目の前に出現するとそれこそ穴があったら入りたいぐらいの恥ずかしさに襲われます。

そうは言っても、その時遭遇した『知らなかったこと』を知り得てある程度深く追求していったとしても、ある日また『新しい知らないこと』がひょいと現れます。

そんな時に必ずチコちゃんの『ボーッと生きてんじゃねぇよ!』が頭の中に鳴り響きます。

ええ、ほんとに、僕は何て怠惰な人生を送っていることか、あなたの言う通り僕はボーッと生きてしまっています、ごめんなさい…

そう恥じ入りつつ、その『新しい知らないこと』がとてつもないカルチャーショックであり、吸収力が弱っていた脳が勢いよく動き出すという体験をもたらしてくれることがあると、恥ずかしいと感じる前に素直に感謝する心が動きます。

さて、そんな訳でいよいよ本題です。

カルチャーショックという言葉を調べてみました。
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『カルチャーショック(英: Culture shock)または文化的衝撃とは、異文化に見たり触れたりした際、習慣・考え方・異文化の実像について、母国文化の常識と大幅に掛け離れていたり、自身が学校教育などで習得したその異文化に関する知識・情報と乖離しているため、心理的にショックを受けたり戸惑うことである。例えば、言葉が全く通じない、現地の人間について自分が学校の授業で教わったイメージと実像がかけ離れている、など。

外国や国内問わずに起こりえるものであり、例えば、外国の観光地や大都市に赴いた日本人が現地の実際の姿を実際に見てカルチャーショックを受けたり、逆に外国人が日本に来て自身が知識として得ていた日本に対するイメージや日本人像とその実像のギャップにカルチャーショックを覚えるということも起き得る。

リエントリーショックという言葉もある。これは地元に戻った際に今まで馴染んでいたはずの文化・価値観や母国の政治・教育に疑問や抵抗感が沸いてしまうことである。外国留学やビジネスでの長期滞在から帰って来た人に見られる。』

だそうです。

ショックという表記の通り、どちらかと言うと良い意味で使われることは少ない言葉だと思います。

しかし、過去に幾度となくメガトン級のカルチャーショックを受け、その度に大きな変化を乗り越えてきた身としては、カルチャーショックは寧ろ歓迎すべき有難い事件なのです。

井の中の蛙でぬるま湯に浸かって生きてきたらきっとこの現状に満足することは無い絶えず自分をアップデートし続ける在り方にはならなかったでしょう。

カルチャーショックの恩恵を誰よりも知っているからこそ、僕と関わって下さる皆さんには是非頻繁にカルチャーショックを味わって頂いて、常に新鮮な感覚を絶やさずご自身を刷新して頂くお手伝いをしたいのです。

昨年、僕は舞台への生出演引退を宣言し、様々な事がクリアになり、改めて裏方に徹する喜びを噛み締めております。第一線から身を引いたからこそ見えてくる沢山のカルチャーショックをこれからも皆さんとシェアさせて頂く所存です。

どうぞ宜しくお願いいたします。


# by reijiro_kaneko | 2019-01-06 17:21

2019年1月のstudio CASTは

ご報告が遅れました。1月のstudio CASTのレッスンはこの曲にて振付を施しております。

数年前に一度振付をしてみた曲ですが、今回リベンジでリトライしてみました。昨日、年明け一発めのレッスンにて出来立てホヤホヤの振付を試してみたところ、かなり納得がいく手応えを得ましたので自信を持ってこのまま1ヶ月皆さんには頑張って頂くことにします。

それにしても昨日の皆さんの様子は趣深かった…

前半、疑心暗鬼な目の嵐。全く心地よくないムードのまま、暫く曲も聴かされず黙々と動きを追う。それも、普段慣れていないカチカチと速く動くモチーフの連続に前頭葉は破壊され、これはもう考えても無駄だと諦めガムシャラに動きを身体に叩き込む…

そして、いざ曲を聴かされてなお動きと曲が合わないことに強いストレスを抱え、動きの精度を上げるために投げ掛けられるアドバイスに混乱し、瞳孔は開きっぱなしで猪突猛進。

でも、最後には何とかなっちゃうんです。

ご本人達は決して素敵に踊ってる達成感など微塵も感じていらっしゃらなかったとは思いますが、こちらから見ている限りよくぞあんな小難しい振付を頑張って覚えて下さった!と感動しておりました。

長く通ってくれていて以前同じ曲で踊ったことのあるメンバーにとっては、以前と同じモチーフの部分は平和に踊れるのに改訂された切り刻む動きに関しては相当戸惑っていたようですし、最近参加されるようになったメンバーにとってはイメージも湧かなければカチカチした中にもちゃんと存在する連続した動きを理解も出来ず癖の強い歌い方に心地好く身を委ねることも出来ない殆どトラウマ経験とも言える過酷な体験をされたことと思います。

でもね、人間、やれば出来るんです。
どんなに『無理!』と感じたことも丁寧に諦めずに繰り返し練習すれば出来るんです。

戦士達のレッスン後の晴れやかな後ろ姿を見送りつつ、今年はこれまで以上に妥協せず無理難題を投げ掛け、それでいて投げ掛けっぱなしにせずその責任はきちんと取れる指導をさせて頂こう!と固く心に誓いました。

さあ、まだ新年のご挨拶が出来ていない皆様、まだ初めましても交わせていない皆様、いざ鎌倉へ!

あ、間違った、いざ中野へ!
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# by reijiro_kaneko | 2019-01-06 13:58

本年も宜しくお願いいたします

昨年、父方の叔父・叔母が相次いで亡くなったため、新年のご挨拶を控えさせて頂いております。

皆様、本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

晦日・大晦日とほぼ動かずひたすら種々雑多なものを食べ続けておりましたら、案の定気が狂いそうになるほどの身体の異変が起こり始め、居ても立ってもいられなくなりまして元旦早々近所の公園でひたすら懸垂をし事なきを得るという結果オーライな年明けとなりました。

皆様は健やかな新年を迎えられたでしょうか?

明けて3日、帰京した部屋で待ち構えていたのはなんと発芽したアボカド。
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おそらく去年末に既に根が伸びていたのでしょう。コップの底の方に僅かに溜まっていた水に健気に着水していたところを発見し、慌てて水を差しました。一体何日間そんな状態で彼は頑張っていたのでしょうか…

根を出させることがまず難しいとされているアボカドですが、うんともすんとも言わない観察例が多数報告されている中で2ヶ月ほどでこうやって逞しい根が2本も伸びたのは優秀です。

しかし、ここから葉っぱが出るのかが心配の種。

頑張って冬を越してくれたら、春には土に植え替えてみようと思います。それまでコップの中でグルグル根っこを伸ばし続けてね。

僕もこのアボカドに負けないよう、地道にトレーニングを積んでゆこうと思います。

# by reijiro_kaneko | 2019-01-04 15:28

亥年に向けて

2018年も残すところあと二日、となりました。

今年は戌年だったのだなぁと年末になって気付く有り様(笑)

そういえば『戌』という字を書くけど、戌年ってどんななの?とふと疑問に思って調べてみました。

すると、『戌』はもともと『滅』と表記され草木などが枯れる様を表していたけれど当て字として『戌』が使われるようになったのだとか。

そして、『戌』はお産が軽いので安産祈願は戌の日を吉日として祈念される云々を知り、道理で多産の一年になったのか…と妙に納得。

ちなみに来年の干支『亥』はもともと『閡({門<亥})』と書かれ、草木の生命力が種の中に閉じ込められている状態を表しているのだそうです。

猪突猛進、というぐらいですから亥年はグイグイゴウゴウ更に邁進なんだろうなぁと思っていたのに、何故か年末になって古き良きスタイルの振付家に心を奪われることが続き、ゴウゴウ邁進も良いけどキチンと基礎を大切に積み上げる美学を世に問いたいと思い始め、やたら量産することよりも一つ一つの作品に真摯に向かい合いたいと思うに至りました。

そんなキッカケとなった二人の振付家をご紹介します。

まずはMark Meismer氏。
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Instagramで彼が発信してくる動画はどれも新体操上がりの身体能力抜群な超絶技巧のダンサー達ばかり。

御本人はおなかがポッチャリした人の好いおじちゃま。しかし、指導は熱血型。ダンサーの至近距離で発破をかける姿は最初こそ笑ってしまいましたが何度も観ているとその的確なタイミングと愛情深い在り方に次第に感動するようになってきました。


この動画を観て、彼が決してグニャグニャグルグルグルグルな人間離れしたダンサーだけを育てている訳ではないと気付きました。

冒頭の彼女は勿論素晴らしいのですが、2本目のブラックの彼は柔軟性やプロポーションこそ1本目の彼女には劣りますが、彼の本来の持ち味である力強く情熱的な表現力は同じ振付ながら存分に発揮されています。Mark氏はそれらを正しく尊重しているのです。

Markさんとは完璧に対照的ではありますが、Al Blackstone氏という御方もご紹介してみましょう。
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YouTubeの関連動画として流れてきたこちらの映像を観てすっかりファンになりました。
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彼の他の作品も徹底的に観てみましたが、どれもTheater Jazzを丁寧に踏襲し、色っぽくどこかコミカルで人間愛に溢れた作品ばかり。

SYTYCDというオーディション番組でも幾つも小作品を提供していて、流行りの暴力的かつ機械的なムーブメントや疎外感とは一線を画したオールドスタイルな観ていてホッとする作風を貫いています。中でもこちらの天才少年ダンサーJT ChurchをフィーチャーしたMr.Bojanglesは秀逸です。

僕としては珍しくどちらもアメリカの振り付け師に今回は惹かれています。『アメリカ人という人種はどいつもこいつも雑で大味で派手で力任せで大嫌いだ』という先入観を頑固に持ち続けてきましたが、それを実に軽く打ち砕いてくれたお二人に感謝です。

まだ見ぬ可能性を秘めた種の年である2019年、先入観も捨て去りパーソナルトレーニングでどんどん変わっていく身体を愛でつつ、Olmpic Yearの2020年に何らかの形で花開く結果を出せるように猪突猛進はひとまず置いておいて丹精に丁寧に在りたい、そんな抱負を抱くに至りました。

今年よりも更に手厳しいことを散々口にするかと思いますが、それもこれもダンスをこよなく愛する皆さんが表面的にチャラチャラ踊って満足を得るのではなく例え綺麗に踊れなくても言われたことに真摯に向かい合って下さったら必ず良い結果が出るように導きたいという僕の心の底からの願い故のことなので、どうぞご容赦ください。

2018年は本当に沢山の皆様に支えられて充実極まりない一年となりました。有り難う御座いました。

2019年はその恩返しの一年とさせて頂きたいと思います。
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# by reijiro_kaneko | 2018-12-30 07:12

使い分けるセンス

今日の名言は『バリエーションを沢山持っていればその日のコンディションによって使い分けできます』

本日のパーソナルトレーニングはまたまた新しい種目を与えられました。それもひとつではなく数種類。

ハッキリ言って覚えられません。

以前教えて頂いたベースの形の発展形もあれば、まるで新しいものも幾つか。

その全てが決められたセット数をこなすと如実に身体が変わるのです。

しかし、問題はどれとどれを組み合わせると効果が出るのか、その順番が覚えきれない、ということです。

それをポロッと訴えたら冒頭の言葉が返ってきました。

『いいんですよ。きっちり全部順番通りにやらなくても。やってるうちに自分の身体でどれが相応しいか分かるようになってきますから。』

B型にとっては本当に有り難い励みになる言葉です。出来ることなら労少なくして最大の効果を出したい性格ですから、『自分で要領よくやりなさい』なんて都合が良すぎます(笑)

でも、結局彼の指南してくれていることは全てそういうことなのです。

そもそも応用力や想像力、そして与えられたものをこなすのではなく如何にベストなものを選んでいくかのセンスが備わっていないと、折角の素晴らしいメソッドも意味の無いものになってしまいます。

同じようなことは僕自身も常に考えています。

レッスンを受講して下さる皆様はそれぞれ身体の構造や考え方が似ているところもありますが、それを遥かに凌ぐ相違点だらけ。違って当たり前の心と身体を一つのメソッドで縛り付けてしまっては、折角育つチャンスがある芽を摘んでしまうようなもの。

このスクスクと伸びる可能性がある芽を如何に健やかに伸ばすことが出来るか、その一点に僕の指導の目標は絞られると言っても過言ではありません。

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そんな話をパーソナルトレーナーの彼とシェアした訳でもないのに、サラリと冒頭の言葉を掛けられたらジーンとしない筈がありません。

なのにジーンとなんてしてられないキツい種目の応酬。ちょっとは浸らせてよぅ…と思いつつも60分しかない貴重な時間を無駄には出来ませんので顔真っ赤にして頑張り続けました。

はい、今日も全身整いました。

そして、既に筋肉痛がジワジワと訪れています。明日が怖いです。


# by reijiro_kaneko | 2018-12-27 19:37

Merry Christmas

素敵なクリスマスイヴになりますように☆



# by reijiro_kaneko | 2018-12-24 09:16

期間限定クリスマスコレオ

期間限定でクリスマス振り付けにします。
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明日の新百合ヶ丘店・久喜店、そして24日クリスマスイヴの久喜店本番と3回のみの振り付けです。本番のイベントには参加できないけど是非楽しく踊りたい!という方々、お越しくださいませ。

眉間に皺寄せて切なく踊る辛気臭い振り付けはもうおしまいです。心の底から楽しくノビノビと踊りましょう。

なお、12/27の五反田店以降の振り付けは来年1月からの振り付けを前倒しして『明けましておめでとう振り付け』にしてしまいます。こちらもオーソドックスなオールドジャズスタイルで楽しくカッコ良くをモットーに参りますので、年の瀬ではありますがお時間のある皆様、気持ち良く身体を使って明るい年越しにしましょう!




# by reijiro_kaneko | 2018-12-20 23:23

無垢と無関心

DVD鑑賞会をキッカケに様々な想いが湧き上がり、たまにはちょっと真っ直ぐな自分の想いを書き記してみようかと考えました。

『Plaisir Coupable』は登場人物達の思惑が絶えず交錯し絡まり合いまるで蔦が壁を覆い尽くすようにハイライトである主人の死へと繋がっていきます。

財産目当てで自分の命を狙っていることに気付きながらも深い愛情を注いできた妾三姉妹を屋敷に呼び寄せる主人の唯一の心配は残される息子のこと。

誰の心にも見えない『良心』が主人の危機を察して主人の忠実な下僕である庭師を誘導し企みを阻止しようとしますが、それも徒労に終わり打ちひしがれた庭師は心を病んでしまいます。

妾三姉妹に唆され主人に毒を盛った運転手も三姉妹に邪険にされ人間不信に陥り同じく精神病を患ってしまいます。

一方で、妾三姉妹は全てを手に入れ優雅に屋敷を去っていくまさにその瞬間に『良心』の存在に気づき蒼白になります。

屋敷のメイド達は好奇心で事の成り行きを終始覗き見しては噂話に余念が無く主人の命が危ない時でさえ富と権力を持った男性に勝利した三姉妹を称賛します。

しかし、この作品には心が全く動かない二人の登場人物がいました。

それは、執事と息子。

執事は全てを掌握していながら全く何もせず傍観するのみ。かたや、息子は父の死ですら認識出来ない重度の知的障害。

この『無関心』と『無垢』の二つの『無』に支配された物語の中で『良心』だけが慌てふためき声を限りに叫び続けるが誰の耳にも届かない…

なんという非情な世界なのでしょう。

このシナリオを書き上げた時に僕は本当にゾッとしました。どうしてここまで辛い内容の作品を人様に見せようとしているのか。

それはやはり己の中で中途半端にしてきた事への懺悔の気持ちからでしかなかったのです。

『世の中で一番悪いことは罪を犯した人間よりもそれを見て見ぬふりをした無関心な人間である。』

『健常者と言われる人間が果たして本当に優れているのか。もしかして世の中は全て反対で、障害を持っている人間の見ている世界の方が本当は優れているのではないのか。』

この二つの命題は人生の大切な時期に何度も深く考えさせられていながら、日常生活に埋没していくと忘れ去ってしまっていました。

無関心を平野亙さんに演じて貰うことは、ご本人がそれを嬉々として受け入れてくれたのもあって何の抵抗もありませんでした。

しかし、無垢を自分が演じることには幾ばくかの不安がありました。演出をしなければならない身でそんなあまりにも重要な役回りを自分が担うのは如何なものかと。

しかし、若かりし日々に高い評価を得たバカ息子役をこの最期の長編作品でもう一度やらせて貰う我が儘を貫くぐらいのことは赦されるかもしれない、そう思えたのはやはり出演者の皆さんの懐の深さ故、でした。

本番を観て下さったある方が仰って下さいました。

『貴方の演じた息子のピュアでイノセントな在り方に思い出してもまだ涙が止まらなくなります』

最高の賛辞です。

物語の骨格はあくまでも美しい三姉妹と死にゆく主人、そして心を痛める良心、という構図ですからそこに注目して下されば僕は満足なのです。

でも、お客様の中でこんなポケーッとしているバカ息子に視線を注ぎ涙を流すほど共感して下さった方が一人でも居たら、それはまさに僕の長編作品でのダンサーとしての引退への餞に相応しいことでした。

ただ、表現者としての在り方ではなくダンスの見た目としての美しさという点ではあんな幕引きでは納得できない!と野次を飛ばされる方々が多かったこともあり、ダンサーとしての引退は先日の『四大元素』にて僕の長年追究してきた『流麗・清廉・官能・重厚』の四大要素の総括としてお見せするつもりで臨みました。

今となってはどれがどんな風であったかなどどうでもいいというのが正直な心境です。演者として評価されることよりも僕は作家として指導者として評価されることの方が比較にならないぐらい嬉しいので。

うーん、それも文章にしてみたら違う気がしてきました。

評価自体に無関心、なのかもしれません(笑)
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# by reijiro_kaneko | 2018-12-17 21:41

『Plaisir Coupable』鑑賞会

昨日は上演から半年経ってのようやくの出演者のみでのDVD鑑賞会でした。

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半年も経ってしまっているので、皆さんすっかり他人事。食い入るように画面に見入っていて、シーン毎の合間の暗転中にホウッと溜め息をついたり唸ったり泣いたり笑ったり、挙げ句の果てに『すごいねぇ』感嘆の声を漏らすという
完全に一般のお客様なご様子。

でも、そういう彼等だからこそ僕が出演をお願いするに至った訳ですし、作品を委ねられたのです。

舞台人としての最低限の義務や計算は持ちつつも、屁理屈を捏ねず無駄な自己顕示欲を抑え、無心で作品のために尽くす。

きっと、本番直後にお客様から色々な言葉を掛けて頂いても本人達は何とも答えられなかったことと思います。

だって、自身の目で客観的に作品全体を見渡せていなかったのですから。それこそ全員が不安で仕方なかっただろうと察します。しかし、作者の僕を信じて心と身体を預けて下さった結果、あんな凄いものが出来上がってしまいました。

DVDで観ても相当凄いのですからこれをライヴでご覧になった皆様はどうお感じになったのでしょうか…皆さんの脳に入れるものなら入って全てを感じ取りたい気持ちで一杯です。

出演者全員のそれぞれの役割に対する理解と探求心から成る圧倒的な存在感、世界観にあくまでもソッと寄り添いそこはかとないエロティシズムを漂わせる絶妙な照明、出演者もお客様も気付かぬように繊細且つ大胆に心を揺さぶる音響、微妙な心理戦がテーマであることを本能的に察知して構築してくれた衣装のグラデーション、そして全てを舞台裏で愛情豊かに見守ってくれていた舞台監督。

全ての絶妙なバランスの上に成立していた脆く崩れそうなのに頑強に揺るがない世界観が、実はあることによって完璧に仕立てられていたのです。

それは、メイドが扱っていたハンガーラック。

稽古の殆んどをラックの幅のタオルを二人で引っ張った状態でこなしていて、本番仕様の布をきちんと張った状態で練習できたのは本番数日前の一回のみ。それも他の演者が居ないシチュエーション、且つ抜き稽古だった訳ですからよくぞ本番四回を完璧にこなせたものだと心底驚いています。

こなす、という表現は相応しくありません。こなすどころか彼女達はラックと一体化し、まるでラックに自らの意志があるかのように滑るように動き続けそれぞれのシーンを際立たせていたのです。

裏話を彼女達から聞くと相当大変だったようです。全ての順番を正確に把握しているメンバーは一人も居らず、絶えず声を掛け合って気持ちを合わせて動かしていたそうです。

彼女達10人のメイドの人選はこれまた本能的なものでした。長きに渡り尽力してくれているメンバーもいれば、知り合って数ヶ月のメンバーも居ました。しかし、『この10人ならいける!』と微塵の不安も持っていませんでした。思い返せばかなり早い時点で彼女達はチームとしての団結力を表していました。全員がフワフワとしていてリーダー不在の強固な団結力。そんなナンセンスな奇跡が起こっていたからこそ、僕も安心して全体の演出に没頭出来ました。

そんな彼女達なのに、昨日はすっかりいつも通りの天真爛漫な在り方。画面を子供のような顔で見つめながら『すごいねぇ、素敵だねぇ』を連発する彼女達に、『いや、それ、貴女達が成し得たことだから』とツッコミたくなる気持ちをグッと抑えて穏やかな気持ちで見守っていました。


DVDの販売予約は12/15(土)にて終了してしまいましたので、本番を見逃しDVDご予約もタイミングを逸してしまった皆様、いつかどこかでまたお目にかかる日をお楽しみに!


# by reijiro_kaneko | 2018-12-17 11:43

出来ない幸せ

何故か物好きな皆様が僕のパーソナルトレーニング報告を楽しみにされているらしいのでまた昨日のトレーニングの様子をご報告いたします。

毎度のことですが、激務の水曜日の翌木曜日は身体が悲鳴をあげています。昨日はレッスンが始まる前から頭痛に悩まされ、レッスン後も軽減されるどころか酷くなってしまい、トレーニングが始まるまでになんとか治めたいとあれやこれや試してみましたが徒労に終わりズキズキする頭でトレーニングスタート。

『こんにちは。では始めましょう。体調どうですか?』
『頭痛がありますが、トレーニングすれば大抵解決するので大丈夫です。』
『そうですか。運動すれば頭痛は治りますから。』
『ええと、今レッスンをしてきましたが…』
『あれは運動ではないです。どちらかと言うと事務作業です。身体より頭使ってるので頭痛は治りません。』
『…』

15:50時点でのやりとりです。
衝撃的でした。確かに教えの場合はのべつまくなし動いている訳でもないし、左右を均等に使っていない・見本を見せる時もフルアウト(全力)で踊っている訳でもない、という実感はありつつも、運動になっているのかと聞かれたら自信を持って運動していますと答える用意がありました。

しかし、彼の一言でレッスン後に度々訪れる不調の原因が明確に分かったのです。

そう、教えている時は身体よりも頭脳を酷使しているので頭痛が起こりやすくなるのです。なんのトラブルもなくスムーズに進行し皆さんがノビノビと気持ち良さそうに踊っている姿を観ていてつい乗せられて自分も心地好く踊ってしまうことがたまにありますが、そんな時は全く頭痛は起こりません。逆に不馴れな方々が多かったり注意をする箇所を入念に考えておいたにも関わらず何らかの理由でそれが皆さんに届かず、どう伝えればすんなりと受け入れて貰えるだろうかと必死で考えてしまったりした時には必ずと言っていいほど頭痛が起こります。

今まではこの頭痛は電解質バランスの不具合や脱水症状から来るものだと思い込んでいましたが、どうやらそれだけではなさそうです。

とは言え、頭を使わずにレッスンし杓子定規な事をロボットが喋るように連呼し結果受講者が怪我人だらけになり怪我を回避出来たとしてもクソ面白くないありきたりな身体の使い方で踊るブロイラー集団を作るぐらいなら死んだ方がマシなので、今後も三回に一回ぐらいの割合で激しい頭痛に悩まされることが予想されますがそれで良いと思っています。頭痛の理由が判明したことで僕はすっかり晴れやかなのです。

そんな訳で昨日は開始早々、先制特大ホームランを打たれたルーキー投手のような敗北感を味わいましたので、その後のトレーニングは傲りや思い込みやプライドなどというものから完全に解放されて楽しくて仕方がないトレーニングとなりました。

そんなに楽しかったらさぞ色んな事が上手に出来たのでしょう?と思われますか?

いえいえ、それが本当に酷い有り様だったのです。

何をやっても運動神経0のド素人状態。出来る事が増えているのでトレーナーがハードルを上げてくれたとは言え、運動の端くれを教える身としては完全に落第点。

なのに、ですよ。楽しいんです。無様な自分を憐れんでいる暇など無く、出来ない事が目の前にうず高く積まれていくことが楽しくて仕方がないのです。

特に楽しかったのがこれ。
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何が楽しかったかは皆さんの妄想にお任せします(笑)


# by reijiro_kaneko | 2018-12-14 15:51

12/24 ティップネス久喜店 イベントについて

12/24 ティップネス久喜店のイベントについてご説明差し上げます。

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このようなスケジュールになっておりまして、『やさしいジャズダンス45』にて踊って頂くクリスマスソングでの振付を、その後に予定されております『お客様発表会』(16:15~17:15)にて踊りたい!という皆さんのためになんと振付練習クラスが設けられています。

『やさしいジャズダンス』で覚えて頂いたワンフレーズ(8×8)だけでなくショーとして成立させるためにもう少し演出を施し、なんとか突貫工事でフレッシュなまま発表、というかなりスリリングな段取りになりますが、日頃のレッスンの成果を存分に発揮して頂けるよう僕も精一杯手を尽くしますので、どうぞ皆さん奮ってご参加くださいね。

なお、使用曲はこちらになります。

『Pentatonix / Sleigh Ride』
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# by reijiro_kaneko | 2018-12-10 18:36

叔父との共通点

昨日は入院中の叔母の見舞いに行って来ました。父の秋の展覧会には必ず毎年三人の従兄弟家族も引き連れて顔を見せてくれ、僕の舞台にも頻繁に足を運んでくれ、何かというと従兄弟の一人と僕がよく似ていると嬉しそうに言ってくれる叔母が大きな手術を受けたと聞いてから気もそぞろでしたがなかなか日程が合わず数週間が経ってしまっていました。

昨日は生憎の天気にも関わらず母と叔父夫婦も急遽来れることになり、四人で賑やかに病室を訪れました。

持参したTAKANOのプリン・アラモードは『プリンしか喉を通らない』と言う叔母のために見た目が少しでも楽しくなるようにとただのプリンではなくフルーツや生クリームが色々乗っているものをチョイス。肝心の叔母は昼食を終えたばかりでお腹が減っていないらしいので、見舞い客四人で美味しい!を連発しながら完食。それもなんだかなぁ…と思いつつも、その後も兄弟間の思い出話に花が咲き随分と賑やかな病室に。笑うのも辛そうな叔母の様子を見ながら、彼女のことなんて関係なく大笑いしている姉と弟、そして底抜けに明るい弟のお嫁さんを見ていたら、『あぁ、これで良いんだ』と納得。もともと、辛気臭いのが苦手な叔母ですからああじゃなきゃ『早く治して帰らなきゃ!』という気にならないと思うんです。それでなくても病院というところは気が滅入りますものね。

担当の執刀医もリハビリ担当の理学療法師も看護師さん達も皆さんどこかテキトーであっけらかんとしていて、とても安心しました。年内にもう一度お見舞いに行けたらいいなぁ。

話はズレまして。

昨日来ていた音楽家の叔父と以前からウマが合うことは実感していたのですが、気持ち悪いほど色んなことが合致していて二人で大笑いしたその内容を幾つか記して今日はおしまいにします。

①なんでも自分で全部やらないと気が済まない
②普段は穏やかだけど偉そうにしている人に喧嘩を吹っ掛けられると受けて立ってしまう
③思考体系が点でも線でもなく面である
④半端なくシニカルな考え方の持ち主である
⑤それでいて一度信用すれば一生変わらない
⑥芸術を愛してはいるが溺れることはなくどちらかと言うと芸術が死に絶えてしまったらそれはそれで仕方ないと諦めている
⑦独りでは生きていけないのに独りの時間が無いとこれまた生きていけない

写真はTAKANOのショーケース。こちらより高級でデザイン性も高いお店は沢山ありますが、僕はこちらのお店の商品を見ると何だかホッとしますし、素直に美味しそうだなと思うのです。
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# by reijiro_kaneko | 2018-12-07 15:41

整息

昨日もパーソナルトレーニングの日でした。

始まる前にいつものやり取り。

『今日の調子はどうですか?』
『腰がちょっと痛いですけどやれば治るので頑張ります!』
『そうですね。ではやりましょう。』

実に淡々と、しかし十分すぎる程の濃い内容が含まれた言外のコミュニケーションが交わされるこの瞬間、いつも彼の凄さを実感します。

無駄なことは言わないけれど必要最小限にして最大限のパフォーマンスを引き出す。

この一文が今回の重要なキーワードになるとはこの時はまだ分かっていませんでした。

前日に出来ていた逆上がりをまず見て貰うと、実にアッサリと『はい、出来ましたね、普通出来ますから。』と拍子抜けしつつも軽くディスられたことに落第生の気分も味わいつつ、いつものルーティン・エクササイズへと。

もうすでに要領を得て自分で完璧に再現出来るものに関してはどんどんやらなくなるので、今回も先週初めて与えられた課題をまずチェックされました。

名付けて『山本KID・ぽい体幹強化エクササイズ』。

どんなに素敵な学び方をされていたのだろうと思っていたら、なんとYouTubeでチラッと観た山本KIDのトレーニングをそのままパクったと聞いて唖然。

ただ、ド素人が山本KIDの真似をしてそれを僕に伝えていたら唖然を通り越して大激怒していたでしょうけど、彼はやはり一味違います。達人は長年かけて積み上げた知識と感覚と情報整理能力に長けているので、そんな風にどこかでチラリと見ただけでも直ぐに自分の技術に変換して覚えられてしまうし、本家よりも上手にその極意を他人に伝えられてしまう。

唖然としたのには、そんな訳で2つの意味がありました。『えっ?出展そこなの?パクりじゃん?!』と『1を見て100を知る能力の高さ』の意味ですね。

中野スタジオでもこのエクササイズを拝借して皆さんにやってもらっていますが、『体幹をまとめてなるべくコンパクトに動く』という概念が欠如している人は1セットやるだけでゼェゼェされています。かく言う僕も昨日まで今一つ感覚を掴みきれていなかったので、無駄な力を使ってしまいすぐに息切れがしたり腰が張ってきたりしていました。

これをすぐに訂正してくれたので次回皆さんにお伝えする時にはとても正確に効く部位を実感して頂けることと思います。ダンスに精通していないトレーナーからフロアー・テクニックの真髄を学ぶこの痛快さ。たまりません。

ところで、昨日はこれまでと一変してとてもハードなサーキットトレーニングを課せられました。いつもは2・3種類の種目をそれぞれ回数少な目で2セット~3セットで済むのに、かなりハードな1セットを3種類5セット、という『もうお願い…殺して…』な内容。

その最中に急に彼が指摘してくれたんです。

『息を吐く時もっと楽に吐きませんか?』

これは青天の霹靂、目から鱗でした。

ちゃんと吸ってるしちゃんと吐いてるよ、と思いこんでいましたが、彼が僕の真似をしてくれたのを見ると確かにそんな吐き方では正しく息を吐いているようには見えないしそもそも身体を疲れさせる吐き方をしていたのです。

ここで話は忍者の話に。

『整息(セイソク、或いはセイイキと読むそうです)』という考え方を紹介してくれまして、要はどんなに身体が疲れていようが息が乱れない、逆に言うと疲れないようにさせる呼吸法のことなのです。
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僕は最近、レッスン中に『細く長くコントロールして吐くだけでなく、風船から空気が漏れるようにフワーッと吐くことも試してみてくださいね』とお伝えしていますが、それにとても近い概念であり、しかしまるで違う感覚でもあったので、タイムリーな話題に感激すると共に近くて遠い学びがあったことにショックを受けつつ素直に嬉しくなりました。

彼の教えてくれた吐き方は一見『え?馬鹿にしてる?』と感じる意外な有り様でした。『ふう、ふう、ふう』と短く優しく力を抜いて吐くのです。

これこそが昨日のセッションでの最大の気付き『無駄を省いて必要最小限にして最大限のパフォーマンスを引き出す』でした。

口を尖らせて『シューーーーーーッ』と細長く吐くと喉や胸や背中に余計な力が入ってしまう。逆にだらしなく『ぼわ~~~~~』と吐いてしまうと全身の力が抜けてしまう。

しっかり鼻から吸い込んで口から『ふう』と吐くと余分な力は使わず鳩尾(ミゾオチ)あたりに心地好くキュッと力が集まり四肢が楽に動くのです。

これを教わった時に僕が行っていた動き『ケトルベル・スウィング』(ダンベルの親戚のような重りをブンブン振り回すトレーニング)が、この『ふう』呼吸法に依って劇的に変化したのは言うまでもありません。

こんな素晴らしいことを学ばせて貰って独り占めするほど僕は心は狭くありません。一刻でも早く皆さんに『忍法・ふうの術』を伝えたくてウズウズしています。

たかが呼吸でしょ?それよりめくるめく技を教えなさいよ!なんて了見の狭い身の丈知らずのことを仰らずに是非『ふう』を実践してみてくださいな。人生、薔薇色ですから。

# by reijiro_kaneko | 2018-11-30 16:34

【Plaisir Coupable】DVD発売開始!

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皆様、大変長らくお待たせいたしました。多数のお問い合わせを頂いておりましたが、明言することが出来ず皆様には多大なご迷惑をお掛けしてしまいました。申し訳ございません。

本日より、studio CAST 7th Performance 【Plaisir Coupable】のDVDご予約開始いたします。



6/16 千秋楽の回を収録したDVD・Blu-ray(選択可能)に、先日の金子引退パフォーマンス『四大元素』のDVDをオマケでプレゼント、という形でこれからご注文を承りますのでご希望の方は下記を確認の上お手数ですがご予約メールをお送りくださいますようお願いいたします。

◆郵送ご希望の方は、お名前・ご住所・お電話番号を明記の上、DVD・Blu-rayどちらを何枚ご希望かをお伝えください。折り返し、振込先口座をご連絡いたします。振込完了を確認後お申し込み完了となりますのでご了承下さい。

なお、商品を手渡し受け取り希望の方は連絡先の明記は必要ございません。レッスンなどで実際お会いした時点で事前にお支払頂きますようお願いいたします。

◆料金 : 
DVD ¥4,000 
Blu-ray ¥5,000

◆宛先 :  castcontemporary@yahoo.co.jp

※お申し込み締め切りは12/15(土)とさせて頂きます。




# by reijiro_kaneko | 2018-11-29 19:39



ダンサー兼インストラクター『金子礼二郎』が気ままに呟いています。
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