【礼二郎のつぶやき】

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陳謝&今後の抱負

今回は頭を冷やして変なプライドやこだわりを捨てて書きます。

思えばこの1年、初心を忘れてありとあらゆる暴言を吐いてきました。一人でも多くの人と楽しい時間を共有したいと言いながら、自分のしてきたことはそれと真逆のこと。今さら、ですが気付けただけまだマシかなぁととっても弱気に反省し、もし傷ついている方がこれで少しでも癒されてくれたら、、、と思い書く事を決心しました。

始まりは僕のおかしな性格に帰依します。

●感情と計算と表現が全て繋がっていて、そのどれをつつかれても自分を全否定されているような気分になり、結果爆発する。

例を申し上げましょう。「ROOTS」では「アラビアン」というナンバーがありました。当初あのナンバーは複雑な振りの応酬・めくるめくフォーメーション展開・ぎらっと鈍い光を放つエロティシズム、という壮大な計画があり、実際に振りを入れ始めてみたら皆さんがとても戸惑い時間差や左右シンメトリーな振りにあたふたされてましたよね。それは無理のないことですよね?今までレッスンの中でそういうテクニックを教えてもらってないのですもの。

しかし、僕の中では「なんでこんなことも出来ないの?!」と不機嫌になるだけでは済まず、だったら丁寧に辛抱強く指導すればいいだけの話なのに「だったらやめる!」と子供のように拗ね、挙げ句の果てには非常に簡単なマスゲームにしてしまいました。

お客様からは「あの蜘蛛の交尾のようなナンバーが印象的だった」と沢山の賛辞を頂きました。僕も当初その賛辞に「はぁ?」と懐疑的でしたが、ビデオを観て唖然としました。自分で言うのも何ですがなかなか良く出来ているのです。細部に目を凝らして観続けるとがっかりすることも多いのですが、薄目でぼーっと観ていると確かに巨大な蜘蛛がうごめいているように見えるのです。

結果作品としては良かったかもしれませんが、演じていた皆さんの気持ちを想像すると何とも言えない哀しい気分になりました。「もっと踊りたい!」「もっと楽しく世界を創っていきたい!」と思ってたはずですものね。時間が無かったとは言え、僕の努力不足であったこと、大いに恥じています。

●人から頼まれるのは好きだけど、人にものを頼むのは嫌い。

これも本当に滑稽な癖です。全部一人でやろうとして、全力疾走して、すぐに息切れして、イヤになって、投げ出すんです。

今回の公演も沢山の人が助けてくださって成り立ちました。本当に感謝しています。しかし、ある一定の枠を超えてヘルプを申し出られると混乱の導火線に火がつくのです。例えば、あれこれ施設を押さえてくれることに関しては非常に感謝してるのですが、それが複数の選択肢が出た瞬間にもうお手挙げになります。「これだけの予算内でこれだけのリハしたいナンバーの候補がありこういう人達が参加するにふさわしい施設をそちらでチョイスしてね」と一言伝えればいいだけの話なのに、何故かそれが出来ない。あたかも複雑なフォーメーションを捻出してるような斑な気分になるのです。

●世の中全てに関して黒か白かのジャッジをはっきりさせたがる。

人間はグレーなイキモノです。善の部分も悪の部分も両方持っているからこそバランスがうまく取れて社会がうまく機能するんだと思います。

しかしながら、時にそれらがとても疎ましく感じることがあり、特に芸術に関しては自分でも怖くなるぐらい関わってくる人に関しての要求度が上がります。自分を正当化するようで嫌なのですが、でもそれはある程度必要なことだと思います。それがなければだらだらとした美しくないものが出来上がってしまいますからね。

とは言え、あまりにも斬り捨てまくってるのもどうよ?とここ何か月かは自分の在り方に疑問符だらけでした。人は必ず良い所も悪い所もある、だからこそ愛おしいんだ、ってなんで素直に受け入れられないのか?

ずっと悩んでいました。公演終了2か月が経って、ようやく本来の自分に戻れた気がします。もともと僕はみんなが笑って楽しくわいわいしてる雰囲気が大好きです。一人でも多くの人が幸せな時間を共有出来たらどんなに嬉しいか、そこが基本にあるのです。じゃなかったらあんな作品は創りません。

やれ審美眼が足りないだ、自分に甘いだ、デブは踊る資格ないだ、と数々の厳しい言葉を皆さんにかけてきましたが、それは各自が日々精進してくれればいいことで、僕がその責任を全て負うなんておこがましい考え方は捨てなきゃな、と改めて実感してます。

あの公演を機に踊ることが楽しくなくなってしまった方、もう一度studio CAS/Tに来てみませんか?

僕はもう偏屈おやじは辞めました。

愉快なオヤジ、はじめました。

愉快な皆さんと楽しい時間を過ごしていきたいです。

レッスンは以前とはうってかわって厳しい内容になりましたが、これまで目をつむっていた必要最低限のことをしてるだけです。受講してくださればその意味が分かるはず。体がイキイキとしてくるはずです。是非、皆様お誘い合わせの上、わいわいいらしてくださいね。お待ちしています。
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by reijiro_kaneko | 2007-11-30 11:46 | 日記

お勧めCD〜2007年晩秋編〜

どうしても滞りがちなこのコーナー、半年に一回の更新のペースでごめんなさい。でもその代わり、厳選に厳選を重ねたお勧めCDをご紹介しますのでお許しを。

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『 Le Voyage de Sahar / Anouar Brahem』
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『 Le Pas Du Chat Noir / Anouar Brahem』

ところ狭しと並べられた宝石のディスプレイのようなバロック音楽も好きだけど、こういう一見規則性とは無縁の「間」の音楽に出逢うとほっとする自分がいます。

中学時代にクラシックギターを習っていたのですが、その時の師匠が自分のコンサート時に招いたハムザ・エル・ディンというウード弾きの方の音色を当時は新鮮だけれどもどこか退屈に感じていたことを思い出しました。

あれから30年近く時は流れ、この楽器の良さをやっと理解出来る、というよりもリラックスして聴ける耳に成長したような気がします。

ウードとピアノとアコーディオンによるトリオ。寂しくてひなびていて懐かしいけれども、どこかこの世に存在しない不思議な町の公園にいるような感覚を呼び起こされます。アルバム全体の統一感が素晴らしく、非常に絵画的で静かにドラマティック。

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『It's Snowing on My Piano / Bugge Wesseltoft』

氷の粒が鉄板に当たるような硬質なピアノの音色も好きだけど、彼のような柔らかく温かい音色も素敵だ。

幾層にも重なったシンフォニックも大好きだが、こんなシンプルな音空間にも痺れる。

迫り来るスリリングなメロディーも好物だけど、徹底的に音数を削りじれったくなる程間を取る演奏に出逢うと、感情よりも先に五感がフル活動し出しフワッと身体が軽くなる。

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『Ojos Negros / Dino Saluzzi』

灯火のようなバンドネオン、靄のようなチェロ、その二つの距離は自在に変化する。寄り添ったかと思うと、いつのまにかそっぽを向いている。このタイミングが絶妙。

何年も探し続けていた音が今ここに在る喜びに満たされてエンドレスで聴き続けています。こんなにも必要最低限なのに芳醇な音楽に出逢えたことに感謝。

Saluzzi氏は御歳72歳。またしてもおじいちゃんにノックアウトされてしまいました。VIVA!おじいちゃん!

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『Englaborn / Johann Johannsson』

最新作『ibm 1401, a user's manual』を先に聴いてしまい、遅ればせながら再発のこのアルバムをある日何気なく手にとって小踊りしながら視聴。やっぱり良い。

何が良いって、こういう類のアーティスト達に共通して言えることなんだけど、表面的な美しさではなくその裏に秘められた狂気・猥雑さ・反道徳性なんかが凛とした美しさをぐりぐりと押し上げているような感覚に浸らせてくれるからなんだ。

夜更けに月明かりを浴びながら聴いていると自分の身体がどんどん剥がれ落ちていくようだ。魂だけは残るかと微かな期待を持つがそれも適わぬ夢。僕が居たはずの空間には優しく風が吹いているだけ。

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『Luz Negra / Richard Galliano』

こりゃあご機嫌だ!

一曲目『Tangeria』の冒頭ではいつもガリアーノ節ね、よしよし安心するわいと油断しているとあれよあれよという間に曲調はラテン調に。絶妙な緩急のつけ方に感心してるといつしか7曲目『Escualo』へ。ピアソラではいくつかバージョンを聴いてはいたが、その時の興奮を上回る迫力とスリル!ブレイクを全く取らず攻めて攻めて攻めまくります。これでイカなかったら嘘。汗だくで白眼剥きます。ドラム無しでここまでリズムを叩き出せるその技術にはあんぐり。

後半穏やかな中にも茶目っ気たっぷりのミュゼットやボッサでうっとりと気持ち良く幸せな気分にいざなってくれた後は終曲『Les Forains』で終わってしまうショーに未練を残しながらサヨナラ。

ここんとこ『楽しい音楽』に相次いで出会っているけど、その中でもズバ抜けて楽しくハッピーになれるアルバムです!

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『 Stolen from Strangers / JUN MIYAKE』

CD屋さんの無料配付誌(にしてはアホみたいにこだわり度が高くてハイクオリティな冊子)で彼の存在を知り、むむむこれは!と勘が働き、速攻買いに走りました。

Arto Linzay,Arthur H,Dahfer Youssefなど豪華なゲスト陣の発するオーラも凄いが、何が一番凄いかって、僕の幼い頃の幼稚でノスタルジックな妄想の数々を白日の元に晒されたような感覚に導いてくれる音楽って初めてだったってこと。

世界各国の素晴らしいアーティストの作品を幾ら聴いてもやはり自分のルーツはここ日本に変わりはないわけで、彼等に深く共感するも、それは「憧れ」「想像」の域を抜け出ないでいたのですね。日本人であるMIYAKEさんはその沢山の「憧れ」にひとつひとつ橋を架けてくれるような人。

出会いに感謝。


今回は若干落ち着いたセレクトになりました。秋ってことで柿の葉茶でも飲みながらしっとりと浸れると思います。次回はまた半年後になっちゃうかもしれませんが、お楽しみに!
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by reijiro_kaneko | 2007-11-16 10:26 | 音楽

クラスの内容・レベルについて

公演時にお配りしたパンフレットに掲載されているスケジュールから再度変更を行い、HPの「Schedule」のページに新クラス分けを載せてあります。

レベル分けは以下の通りになります。

入門・初級:「Contemporary 初級」(水曜14:00〜)
初中級:「Spiral & Swing」(月曜14:00〜、金曜14:00〜、19:00〜)
中級:「Speed & Technique」(月曜19:00〜、土曜13:00〜)
上級:「The Stage」(日曜13:00〜)

レベル設定なし:「Dance Labo」(水曜19:30〜、土曜16:00〜)

内容で分けますと、

Contemporary 初級:ダンスそのものに対してまだあまり慣れていない方を対象に正しいストレッチや筋トレの仕方、身体の基本的な動かし方、リズムの取り方などを丁寧に指導するクラスです。

Spiral & Swing:背骨や関節、そして四肢の動きを柔らかく曲線で使い、空間に螺旋形や振り子の軌跡を描きながら踊るスタイルをマスターして頂くクラスです。動きは複雑に感じられる人もいるかもしれませんが、「身体の揺らぎ」に対して無理な方向転換などは入れていませんので、初心者の方でも十分楽しめるクラスです。

Speed & Technique:Spiral & Swingとは対象的に、「いかに速くタイトに方向転換出来るか。重心の素早い移動はどのようなメカニズムで行われているのか。回転・ジャンプなどのテクニックものをどうしたら効率良くマスター出来るか。」などに焦点を絞ったクラスです。一見、両クラスは全く異質のものに感じられるかもしれませんが、まずはSpiral & Swingクラスで身体の柔軟性を目覚めさせてからこちらのクラスを受講なさることをお勧めいたします。

The Stage:上記のクラスの総括とも言えるクラスです。短時間で振りをしっかりと身体に覚えさせ、「踊る楽しみ」「音楽と共存する気持ち良さ」を実感出来るよう頑張るクラスです。

Dance Labo:以上のクラスにおいて、ある程度動きの引き出しを増やし、表現することに意識がシフトしてきているメンバーによる、ワークショップ的なクラスです。ここでは「振りを覚える」「振りを揃える」「音楽を聴く」などという初歩レベルの話は全くせず、それは出来て当たり前でダンスをコミュニケーションツールとして使えることが大前提となってきます。また、ここでの研究の成果を随時作品として発表していきます。

こんな感じでだいぶガラッと雰囲気が変わりました。ご自分に合ったクラスを選んで上手に利用し、綺麗な身体と心を追求しましょうね。皆様のご参加、お待ちしています!
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by reijiro_kaneko | 2007-11-01 22:18 | レッスン



ダンサー兼インストラクター『金子礼二郎』が気ままに呟いています。
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